他人の話を聞いて、なにか判断しなければならない時に、私は話の内容を三つに分類する。 ・ 一つは事実 ・ 一つは事実に基づく意見 ・ 一つは事実から飛躍した推測 これらを混ぜこぜにして話をする人は、世の中に沢山いるから、自分自身で整理していかなければならない。それができないと正しい判断ができないもんな。 この分類ができる人だけが身内や友人や部下の相談に乗ることができると思うな…。近い関係の人の話を全部鵜呑みにする人に相談してもまともなアドバイスはかえってこないし…。 対立関係にある人の話でも、言い分をこの三つに分類して話を聞けたら、解決策がみつかると思う。 整理力がある者同士の間に発生した民事問題だと、弁護士いらずで、解決できると思う。 適当に訳のわからない言い分を聞くことも、人生…刺激があって楽しいかも知れないなぁー。 そんな思いを持って、生きていきたいものだ。 |
今日のランチに、いつものようにマダムの店を訪ね、ランチにローストビーフサンドをオーダーした。この一皿には私の町で今一番人気のパン屋のバケットにマダムが焼き上げたローストビーフがサンドされており、今日はその隣に白ネギを煮込んだスープと卵を極上のオリーブオイルで和え、玉葱とアンチョビとケッパーを刻んだものをトッピングしたカナッペと…野菜を煮込んだスープが添えられていた。 私は、このランチで昼間からワインを1~2杯飲むことを日曜日の楽しみにしている。 いつものように、一人でワインを飲みながら、ランチが運ばれるのを待っていたら、私の隣の席に場馴れした一人の男性が座った。ランチではなく酒のあてに簡単なものを…とマダムに頼み、私のペースより早くワイングラス空けていく。 今日は、1杯だけ飲んで仕事に戻ろうと思っていたが、隣の客の飲みっぷりの良さに刺激を受け私も2杯目を頼んだ。 直接目を合わせるでもなく、マダムを間に入れて話はするがお互い話しかけるでもなく、勿論名乗ることもなく、適当な距離を置きながら、お互いの時間を尊重する…そんな緊張感のある、気持ちの良い時間が過ぎって行った。 彼は赤ワインを4杯飲み干し、私より先に店を出た。 そうすると、マダムは私に、彼が関西で名の知れた大人の料理雑誌の編集者であることを告げた。 私のような客がいる店をどう見ただろう…、昼間から酒飲みのいる店を悪く思わなければいいのだが…という考えが一瞬頭をよぎったが、すぐにその心配は無用だと思い返した。だって彼の方が酒飲みに違いないのだから…。 彼が、またマダムの店を雑誌に紹介してくれたらいいな…と思いながら店の外へ出た。 |
facebookのアメリカでの普及率が低下したと聞く。少し前に映画“ソーシャルネットワーク”が…発案者が若くして成功したアメリカンドリームとして脚光を浴び、そのお蔭もあって日本でも若い人を中心に普及し始めた矢先にすでに頭打ちが見えたというのだろうか…。 私も昨年4月に、近くの大学で行われた無料のfacebook講習会に参加して登録し、現在も書き込みを続けているが、まだよく分からないところがある。人によってはプライバシーがオープンになるから危険だという人もいるし、私は基本…どんなに美人であっても知らない人からの友だちの誘いは受けないことにしているから、いまだに友達の数は25人程度だ。 そんな私に、ある組織の情報伝達に関するIT化を進めてほしいと依頼があった。その団体は研究者が中心で平均年齢が75才に手が届こうとしている。なかにはパソコンどころか携帯電話も持っていない人もいる。 そこで、ともかく会員全体のIT利用に関する現況を把握するためアンケートをとってみたいと役員に申し出た。そう言い出したもののITのことが、よく分からない私はアンケートの項目がまだ、まとまらない。 どこまでできるか分からないが、ともかく試行錯誤しながらやってみようと思う。 同じく高年齢会員のなかでIT化を実行し、ある程度の成果を上げている他都市の担当者を役員から紹介された。メールを送ると、彼女から即返事が返ってきて、協力を約束してくれたが、出張でパリからライデンに移動中だと言ってきた。便利な世の中になったものだと思うと同時に彼女のような30才代の若さでないとIT化なんてできないのではないかと不安になる。 乗りかけた船ではあるが、どうもまだ先が見えてこない。 早く進めないと、すぐに時代に遅れをとりそうな気もするし… 誰か若くてITのことが詳しい人を仲間に入れなくてはいけないとあせってしまう。 さて、あなたは、どこまでIT化しておられます? |
私の友人の教育者が、日本のある教育機関が “子育て四訓 ”としてfacebook上で公開していた 次の言葉の書かれたページを開いた本の写真をシェアしていた。 乳児はしっかりと肌を離すな 幼児は肌を離せ 手を離すな 少年は手を離せ 眼を離すな 青年は眼を離せ 心を離すな 友人は、この文章へ、次のコメントを返していた。 私の知っているアメリカの大学では、 "Standing in, Standing beside, Standing aside, Simultaneously" という教育の基本理念があり、 「時に同じ立場で、時に傍らで支える立場で、時に遠くから身守る立場で、そして時にこれらを同時に行うのが教育なのである」 という考えを実践しています。 少し通じるものを感じました。 と、書いていた。 どちらの言葉も、なかなか味わい深い。 しかし、言わんとすることは。全く違うと思うのだが…、 あなたは、どう思われますか? |
一昨日、知人が私の高校の一年先輩の…大きなレストランの総支配人が私に会いたいと言っているから、いっしょに来てほしいということでそのレストランに出かけて行った。支配人には面識はあるが、それほど親しいわけではないので…それも知人を介して…であるから、何故急に私に会いたいのか不思議に思いながら知人といっしょに坂道を登って屋敷(レストラン)の門をくぐった。 支配人のおよばれのようだから、フランス産ぶどうジュース(支配人は酒を飲まない)をかかえて行ったら、たいそう喜んでくれた。 高校当時の馬鹿話に花が咲き、メイン料理を食べ終わる頃、レストラン(大きな木々に囲まれた庭園がある)の絵を私に描いてほしいという話が飛び出してきて…やっと私が呼ばれたわけが分かった。 そう言えば30年前に私が描いた絵本(アメリカのある田舎町の一日の出来事を描いた)を10年ほど前に支配人にプレゼントしたことがあったように思う。 その日は支配人のご招待だと思っていたら、食事代を支払ったのは企画会社を経営する知人のようで、私に絵を描かせて印刷物やホームページの仕事にしようとしていることが分かってきた。 支配人のご招待だと思って、ぶどうジュースをかかえて行ったのに、大きな誤算である。 そんなわけで、成行きで絵を描くことを断れなくなった私は、この先描くことになりそうだが…知人から1枚幾らで描いてくれるかと問われた。 さて、どうしよう。絵本を描いた当時の私の絵の価格はF10号で50~60万円程度だったが、今ではもっと低い評価しかないだろうし…また、あの当時の根気が今の私には欠けている。正直言って、長い間筆を持っていないので自信がない。 いやと言えず、引き受けてはみたものの、課題山積である。 ちょっと時間をとって、とりかかることにしようと思う。ともかく価格は相手のいい値で納得するつもりだ。 |
昨日ギターの先生の教室に行くと、先生のギターの胴の見える部分に“歯をはなす”という張り紙がしてあることに気が付いた。 そのことに、私から触れずにいたら先生の方から話始めた。“演奏会になると緊張して普段の演奏ができないことが多々あり、緊張すると奥歯を噛み締めていることが多いと気が付いたので、意識して歯を合わせないようにしようと思って…。”と、おっしゃるのだ。 ギターを習い始めた時に、演奏中の先生の演奏より呼吸音が気になった事があった。一気に吸引して、逆に長い時間かけて吐き出している…。演奏が始まると、いわゆるロングブレスダイエットのような呼吸に変わることに気が付き、競技中のスポーツ選手もそうだけど、演技・演奏に集中するためには、そんな呼吸法になるのだと納得したことがあったのだが、昨日の先生の説明は、今までの私の常識をくつがえすもので、普段の呼吸を心掛けることで、普段の練習よりより良い演奏をしよう…との試みだ。 さて、先生の試みが分からないことはないが、その目論見通りになるかどうか少し疑問だ。 緊張と呼吸法とは、密接な関係があるとは思うけれど、頭で考えずに無意識のうちにベストの呼吸法が身につけば良いと思うのだが…。 1ヶ月後に、先生の実感を聞いてみたい。 私の先生は、極めて真面目である。ただもっと世界に飛び出し、視野を広げて頂きたい。私の先生は、まだまだ大きな可能性を持っていると思うが…。 でも、もうかなりの年やしな…。 人はそれぞれに、若いうちにやっておくべきことがある。 |
私のギターは1974年のスペイン製ハンドメイドである。ギターの先生によると無名の職人が作った私のギターは二流の上というランクだそうだ。しかし国産のどのギターよりもいい音色だとも言ってくれる。 先生は1910?~1970年に作られたスペイン人の“ホセ・ラミレス”というギター職人が立ち上げたギター工房で作られたギターだけを認めている。因みに今作られるラミレスは認めない。 もちろん先生は何台かラミレスのギターを持っておられる。 それに、もう一台先生の手作りギターという物があって…これが先生の自信作だ。以前ラミレスを使わずに自作ギターで録音してCDを作られたこともあるほどなのだ。 ギターを作ることのできる先生に、二流の私のギターを一流に近づけるために、これまで2回、私のギターを先生のギター理論に基づいてチューンナップしていただいた。1週間先生の工房(ギター教室の片隅)に預け手直しをしてもらうのだが、正直言って、これまでは、今一つ変わり具合が分からなかった。 今週の木曜日に3回目のチューンアップのために先生に預けた。そんな時は、代替えギターを貸してもらえるのだが、今回は先生自慢の手作りギターを貸していただけた。 手作りギターはやけに私のギターより良い音色である。私も少しは音色を聞き分けられるようになったのかと思うと同時に、先生への尊敬の念が深くなった。今回のチューンナップは期待できそうに思う。 先生にギターづくりを教えた職人は、出来上がった先生のギターの音色を聴いて職人の道を諦めたと言う。 先生は、どうしてギター職人にならなかったのだろう? ギター弾きでいたかったからなのだろうか…? 私にだけ、1台作ってほしいと言ったら作ってもらえるだろうか? ギター弾きの先生に、そこまでは頼めないなぁー。 |
ロンドンオリンピックの開会式を観た。 あのスタジアムの床下はどうなってんだろう?と、思った。 ローマのコロッセオと同じように、地下に猛獣や奴隷がいる部屋があるんだろうか? なにしろ煙突が入ってるんだから…。 開会式がここまでイベント化されてきたのは、いつの時代からだろう? 東京オリンピックの頃はもっとシンプルだったように思う。 一人用のジェット推進装置をつけたロケットマンが登場したロサンゼルスオリンピックからだろうか…? 開催国の歴史を短時間でみせる演出は北京オリンピックが圧巻だったが、今回も負けないくらいに頑張ってたように思う。 ビーンも、最後に出てきたポールマッカートニーも老体に鞭打って頑張ってたなぁー。 もし今回のオリンピックが東京で開かれていたら…と考えてみた。 きっと…キティちゃんの縫いぐるみがいっぱい登場して、ドラゴンボール追いかけて孫悟空が会場を飛び回って…、途中でスクリーンに3Gの初音みくが登場して、それにきゃりーぱみゅぱみゅも登場して、最後の締めに由紀さおりが熱唱するんだろうか…? よう分からん国やなぁー、我が国は…。 東京オリンピックの開会式に行ってみたい。 |
今朝、犬を連れて遅めの散歩に出た。夏休みに入っているから、いつもなら小学生が列を作って登校する道には誰もいない。小学校の校庭に面したフェンス越しに若い男性の姿が見えた。良く見るとホースで花壇の植物に水をやっている。おそらく普段生徒が育てている草花が休みの間に水切れして枯れないように世話しているに違いない。 生き物を飼っている学校もあるだろうに、その場合は休みでも生徒が順番に世話しにくるのだろうか…。私の小学生の時には動物を飼っていなかったから分からない。 “いきものがかり”なんてグル―プがあるけど、グループの命名にあたって、彼らはその役割の重さを実感した経験があるのだろうか…? 皆で育てた草花が、夏休みの間に枯れてしまうことを経験することも大切かもしれない。 皆で育てた動物が、夏休みの間に死んでしまうことを経験することも大切かもしれない。 そうしたら、命の大切さや、命を育てることの大切さを思い知ることができるだろうから…。 (今時、動物が死んだら先生の責任になりそうで、放っておくわけにはいかないと思うけれど…。) 若い男の先生の横を通り過ぎる時、彼のほうから“おはようございます。”と笑顔で挨拶してくれた。私も“おはようございます。”とすぐさま答え、“誰も見ていないようだけど、私は見ているよ…あなたが子供達の悲しい顔を見ないように頑張っているところ…。”と声を出さずにそっと続けた。 |