今朝、いつものようにT-シャツを着て散歩に出ようとしたら、涼しくてトレーナーを引っ張り出した。久しぶりの長袖である。空気はひんやりしていて、空を見上げると夏の雲ではない。先日までの地面のすぐ上から、ぐんぐんと高いところまで伸びていくような沸き立つ雲は、今日はない。同じ高さで横にひろがる雲・・・これが秋の雲だったかしら・・・それとも、台風が運んだ束の間の憩い雲? 秋よ来い。秋よ来い。秋よ来い・・・ 私の住んでいるところは、山の中の住宅地で平地より2~3度温度が低い。それでも今年の夏は暑かった。近くに建物はあるが、周囲に山が見え、枠どりなしに空を見上げることのできる場所・・・。毎朝空を見上げるが、その時全てのものに感謝し、大きなものと一体になっている感覚を味わう。今日の空は、一層近くにあるように思え、心なしか涼しい風が耳のそばを通ったように感じた。 さて秋は本当にやって来たのだろうか・・・ 厳しい夏が過ぎていくことを祈り・・・、秋を待ちわび和歌を詠む。 『秋来ぬと目にはさやかにみえねども風の音にぞおどろかれぬる』 (古今和歌集 藤原敏行) 秋よ来い。秋よ来い・・・ |