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SOLILOQUY

ひとりごと

 
September 01, 2010 20:17:53

ご縁

カテゴリー: 日記
展示会の会場を探して30歳半ばの女性が訪ねてきた。京都出身の彼女の姉が現在パリ在住…レディースの服飾デザイナーをしているらしく、日本への進出展開の一環としてわが町で展示会を考えているとのことだ。数ヶ月前に東京、銀座で展示会を終え好評を得たらしい…出身地の京都でのお披露目を考えていたのだが、姉は関西初の展示会をわが町に指定してきたらしい。この町にどんな思いがあるのだろう。
作品のコピーを渡され、「都会的なイメージですね。でもわが町よりも京都のほうが似合っているみたい。」と感想を言ったら、「やっぱり、そう思われますか…私たちも京都を大切に思っていて、将来ショップ展開するなら、京都に出したいと言っているんですよ…。」というところから、彼女は「初めて会った人に言うのもなんですが…」と口火を切って、スポンサーをバックにしないで自分たちだけでブランドを育てようとする悩みを話し始めた。いろいろアドバイスしてくれる人が多いようで、彼女たちの心が揺れている様子が伺えた。私は、「継続は力というけれど、継続が力ではないよね…揺ぎ無い信念があっての継続でないとね…自分たちのブランドを信じているなら儲けを考えるよりも、作りたいものを作るべきだと思うよ。そうすれば分かってくれる人が近づいてくるから…」と勝手なことをしゃべっていたら、彼女の目が大きく見開いていった。少し深入りしすぎたように思い、話を切り上げた。

彼女にとって、私は人生の先輩として耳を傾けるに値する人間に映ったかもしれないが、私が彼女の役に立つことは、答えはあなたの内にあるんですよと囁いてあげることだけ…そこのところは、私自身よくわきまえている。
彼女たちが私達の会場を選ぶかどうかは別として、折角出会えたご縁…彼女たちのブランドが日本でも認められることを祈りたい。