今日も、山道は通行止め・・・もう1週間になる。いったいいつ復旧するんだろう。山から市街写真を撮る目論見も同時に休止状態である。ただ、最初の撮影からの一ヶ月の経験のお蔭で実際に山に登らなくても、紀伊半島がはっきり見えるかどうか、朝の散歩の途中に分かるようになってきた。我が家の近くの山がはっきり見えていても、少し離れた山が霞んでいれば、撮影日和としては不適であり、少なくとも遠くの山がよほど近くに見えるくらい空気が澄んでいないと満足な遠景は望めないということだ。 本州から遠く離れた沖縄の南の端に与那国島という小さな島がある。ここから110kmほど西方に台湾があり、この島から一年に2日ほど肉眼で台湾を眺望できる日があるらしい。365分の2という確率は、判断基準によって異なるであろうが、私の感覚では非常に“稀”と感じる。きっと私が待ち望む撮影日和も同じくらい稀な日を待たなければならないことだろう。 私は、明日も明後日も朝見る山の見え方に気を付けるだろう。もし1日怠れば半年待つことになるかも知れない。緊張感を維持していないと望む日に巡り合えないかもしれない。そう思いつつ、きっとやってくる私の願いが叶う日を待ちわびる。 私の願いもあなたの願いも、みんなの願いも叶う確率はきっとその程度のものだろう。でもその日はきっとやってくる。そう信じる者にだけ、その日はやってくる。 |