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SOLILOQUY

ひとりごと

 
July 09, 2010 22:35:45

無理

カテゴリー: 日記
今日は、知り合いのフランス料理店のビアパーティーだ。と言ってもマダムの薔薇のジェラートを作ったシェフのお店ではない。今日のシェフは40歳になった時、わが町で経営していた店を部下に任せ・・・自分の夢を叶えるために、フランスに渡りパリ郊外で10年間オーベルジュを経営したことがあった。日本人がフランス人にフランス料理を食べさせるということは、フランス人が日本で寿司を握るようなものだ。今でこそ、それもありの時代になったけれど25年前となると、フランス人からの偏見の目も強かったようで、後日、本人から苦労を重ねたと聞く。パリの名門料理学校“コルドンブルー”の教壇に日本人で初めてフランス料理講師として立った経歴を持つ。地震で日本の店がダメージを受けたことから15年前にフランスも日本もどちらの店も閉め、その後一時自宅で予約オンリーのフレンチ営業をした後、プライドを捨て働きに出た。4年前に私の誘いに応じて再婚した20歳違いの奥さんと小さな店を始め今に至る。言葉、慣習の違う異国に自分の腕試しの真剣勝負の旅に出た侍のような存在として、私が尊敬する人の一人である。彼の口癖は“面白いことしようよ!”である。

本日、40数名のお客様に対してサービスは奥さん一人だけ…それは無理な話や。ほっとけない。お客であるべき私は、お金を払って一滴も酒を飲まずに手伝いに回った。私の尊敬する彼ら夫婦は、お客を見方にする優れた才能を持つ。今日の私は彼らの“面白いこと”にはめられてしまった。彼らは、文化の障壁のなかで戦い続け教訓となった“無理だと思ってもなんとかなる。”と言う大陸的おおらかさを携え日本で戦い続けているように思った。
“無理だと思ってもなんとかなるもんだ。”今日もそうして彼らの一日が終わる。