龍馬も篤姫も自分が幸せかどうかなんて考えなかっただろうな・・・反対に不幸だとも思わなかっただろう。そんなことを考える間もなく、次から次へと目の前に難題が表れ、それらの対処だけで精一杯生きて光を放っていたに違いない。彼らは現代の人々に尊敬され、勇気を与え、これからも生きた証が語り継がれる。今幸せかそうでないかと考える自分に気がついた時、きっとそんな事が頭の隅をかすめる時には、ほっと一息ついていて他人と比較し、客観的に自分を見ている自分がいるに違いない。それに反して、かっこいい人生とか、人に感動を与える人生なんて、休む間もなく愚痴を言う間もなく比較する暇もなく自分に向かって来る問題に対峙し続けなければならない。それも大変だな。だから自分が幸せだとか不幸だと思えることが幸せだと思えれば少し楽に生きることができるかもしれないが・・・そんなにうまく自分を納得させられない。 自分は龍馬になれないし、なりたいとも思わない。だからたまに空を見上げて自分が幸せだと深呼吸し、どうしてうまくいかないんだろう・・・と地面を見詰めて不運を嘆きながら、私は極々普通の私の人生を生きていくと思う。そして、私はそれで充分満足しようと思う。 |