昨年、谷崎潤一郎の“細雪”の文庫本を三巻買って読み始めたのだけれど、半年以上経過した今もまだ読みきれない。細かく言うと中巻の5/6くらいのところを今日、読んでいる。普段本を遠ざけていたのではない。常に携行しており時間があれば開けるようにしている。昨年はよく本を読んだ。考えてみれば、そのとき読んだ本は歴史資料とエッセイとSF小説が多かった。いわゆる純文学というものは読まなかった。“細雪”をなぜ読もうと思ったかと言うと、私が興味を持った英国人が生きた時代の時代背景が読み取れると考えたからだ。確かに20世紀前半の京阪神地区の風景、社会環境・常識、社会的変化が描かれており参考になることが多い。私が目標とする英国人に関わる物語を作るためには是非読んでおきたい一冊なわけだ。 先日出会ったカメラマンとの話のなかで、私の夢を聞かれたので“物語を作ること”と話すと「いつ完成するの?」と聞かれ「今、ちょっと停滞してるんです。」と答えると、「不言実行じゃなくて、いついつまでに完成させます。と有言実行したほうがいいよ!」と言われ、なかなか進展しない理由をちゃかして“細雪”のせいにしている自分が恥ずかしくなった。そう言う訳で、今週中に計画をまとめ、来週初めに完成予定期限をこの場で宣言したいと思う。 “有限実行”の大切さを再認識している今宵である。 ともかく“細雪”を早いところ読み上げようと思う。 |