acchan.com恋愛お見合い - 無料の婚活サイト  どなたもログインしてません  

SOLILOQUY

ひとりごと

 
October 21, 2012 11:05:26

遺言

カテゴリー: 日記
私が父の子供の頃からの友人で…私もお世話になったことのある優秀な弁護士がいた。父と弁護士の旧制中学の先輩である企業の会長が亡くなった時に、弁護士は先輩から預かっていた遺言状の始末を私の父に相談した。

遺言状には、一切の財産を家族ではなく一人の愛人に残す…と、書かれており、それを実行するとなると役員でもある家族の反対も必至であり、先輩とは家族ぐるみで付き合いをしていた弁護士と父にとっては、そのまま進んで行くことに堪えがたい苦痛を感じ取ったのだろう…。
結局、先輩の遺言状は破棄される運命をたどることになる。

このことについて、法的観点から言えば、弁護士免許を剥奪されるだろう類の違法行為であることは間違いない。
あれから17年が経過するが、以後大きな波が起こることもなく平静が保たれた。

この世を去って9年が過ぎる父が、まだ私が学生の頃に聞かせてくれた話である。
いまだに、父が何故世間に出る前の私に、闇のなかに隠された違法行為について話したのか分からない。

ただ、あの時から“嘘は絶対にいけないこと!”と、言う考えが私の常識から外れた。人を幸せにする嘘もあるということが自分の身に着いたように思う。

ただ、愛人だった方が、その後幸せになれたかどうか気がかりだ。