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SOLILOQUY

ひとりごと

 
October 20, 2012 15:14:50

読解

カテゴリー: 日記
私は本をよく読むタイプではない。要するに文字慣れしていない。そのことを自分でよくわきまえているから、大切な文章は何度も読み返す。

小学生の頃から同じ本を続けて何度も読み返すことがあった。他の本を読まずに一冊の本に執着する私を心配して、母はその本を隠してしまったことがあった。悲しい思い出である。

何度も読み返すからと言って、書かれていることを一字一句…まる覚えできるような頭ではない。ただ読み返すたびに新たな発見があり、本の作者が言わんとすることの核心に、時間をかけて近づいたように思う。

私は、もらった手紙を何度も読み返すことがある。書き手の本心を知りたいと思うからである。
私は、自分が書いた手紙を何度も読み返すことがある。自分の気持ちが正しく相手に伝わる文章であったかどうかを確認するためである。

もらった手紙を、数日後に引っ張り出して読み返すことがある。
自分の書いた手紙を送った後、数日後に読み返すことがある。

そうすると、最初とは違う意味がみてとれる。

何度読んでも、他人の本心は分からない。何度読んでも自分の伝えたい事の半分も伝えられないと分かる。

だから、読み返さないより読み返したほうがいいのに違いない。
何度読んでも分からないのだから、なおさら一度や、二度や、三度では分からない。
文字慣れしていない私は、これからも読み重ねを続けて行こうと思う。