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SOLILOQUY

ひとりごと

 
October 02, 2012 13:24:22

鹿肉

カテゴリー: 日記
台風の日の夜、家にあったバローロ(イタリアの赤ワイン)を抱え馴染のイタリア料理レストランに行った。店はノーゲストで、しかもシェフ一人だけしかいなかった。スタッフには嵐で休みをとらせたらしい。
私が電話したから開けてくれたのかと尋ねると、8時半から予約が入っているから…とのこと…、もし他の客が来なかったら、閉めたいのに閉められない…、やっかいな客になったかもしれないと心配していたから、一安心した。

早速、店のスパークリングを1本空けるから、ワインを持ち込みさせてくれと頼み、了解を得て酒盛りが始まった。

しばらくすると、客がパラパラと入り出した。とうとうシェフ一人では料理が追いつかなくなり、テーブルが空いているのに新たな客を断りはじめた。

予約客がやってきた頃、私たちは店を出て家路についた。
彼にとって、私たちは有難い客になったようだ。ひょっとすると普段よりも売り上げが上がったかも知れない。
きっと、彼も、嵐が幸せを運んだ一人に違いない。

この日、まだ9月だったが、害獣駆除で特別に手に入ったものだと説明を受けた鹿肉を最後に注文した。(ほとんどの地域では狩猟解禁は10 月からである。)
鹿肉とバローロは素晴らしくマッチしていた。

私の幸せな時間は、夜中まで続いた。