昨日の午後、昼飯に“うな重”を食べようという話になり、浜名湖近辺の食べログを見て☆印の一番多かった“加茂”という店を目指しJRに乗った。途中で天竜浜名湖線という…ディーゼルエンジンの単線鉄道に乗り換え30分ほど経って無人駅に下り立った。私たち以外誰も降りる人もなく、駅の外に出ても全く人影がない。自転車で通りかかったおばさんに店を訪ねてみると、“あッ、その店なら一つ下りる駅早すぎましたよ!”と言われ、戸惑っていたら、“この線は1時間に1本しか走らないし、歩いて行くには遠すぎるし、タクシーを呼ぶしかありませんね!”と、電話番号を教えてくれた。タクシーを待つ間、込み具合を尋ねようと店に電話するが、誰も出ない。10分ほど待ってタクシーがやってきて、運転手さんに行先を伝え電話がつながらないから休みですかね…と聞いてみると、“火曜日が休みだから、開いていますけれど、行ってすぐに食べれるかな?かなり待たないとだめだと思いますよ…最近評判ですから…。”と、脅された。
1時前に店の前で車を降り、暖簾をくぐると待合の客もおらず、結構早く食べれると思ったのだが、愛想良い笑顔の店員が近づいてきて、“皆さん一度来られて予約して外に出ておられるので、今予約されると3時半になりますが、お待ちになられますか?”とあっさり言われ、夕方の予定のある私達は“じゃーいいです。”と言って店を出た。無人駅で30分ほど待って出発地点の豊橋にもどり昼飯を取らずに、そのまま蒲郡に向かった。私達はいまだに鰻を食べていない。
電車に乗っていただけの午後であった。
散々な一日だったが、一両だけのワンマンの電車に乗ったことだけが、良い経験として残った。
こんな日が、帰って忘れられない思い出になるのだろう。 |