ミシェル・ブラスの本店へ行った友人が、私へのお土産にラギオール社のソムリエナイフを買ってきてくれた。もともとブラスの兄だったかが、ラギオールの関係者だったこともあり、ブラスの関係店(洞爺湖のレストランも)では、どこでもラギオール社のカトラリーを使用していると思う。昨年私が洞爺湖のミシェル・ブラスを訪ねた際に、ラギオール村の風習でナイフだけは、最初から最後まで同じものを使ってください。とギャルソンに言われた事を思い出す。フィリップ・スタルクのデザインによるものかどうかは分からないが、例の水牛の角を持ち手に使った、重さ、握り具合が絶妙の一品である。 私は、普段プレゼントされるならワイン・・・プレゼントするなら花束・・・のような後に残らないものが良いと思っている人間で・・・プレゼントをもらっても、感激することは少ないのだが、このナイフにはすでに特別の思いが入り込んだ。男にとって、このタイプのプレゼント(職人技が光る小物)は、ある意味・・・壷にはまったギフトの選択肢かもしれない。 ひょっとすると、私のように職人気質を持っている者だけの思い込みかも知れないが・・・ さて、私の嗜好をよく知った友人へのお返しには、何を贈ろうか・・・ その前に、二人でワインセラーに入っているシャトー・マルゴーをもらったナイフで開けて、グラスを酌み交わすとしよう。 |