一昨日、マダムの主催“チェロの演奏を聴いたあとで食事会”と言うイベントに参加した。奏者は毎年この時期…、夏休みで帰国してくるモスクワ音楽院の学生であり、今年で3回目である。 私は、毎年彼の演奏を聴いているのだが、クラシックに造詣は無い私でも、彼が毎年上手くなっていくのは分かる。 演奏が終了し食事タイムになった時、彼は私達の席に座った。私達の席のメンバーは私と同じように音楽が専門ではないようで、音楽とは異なる話題で場をつないだ。 そんななか、彼が誰に話しかけるでもなくポツリと言った。 “モスクワ音楽学院には現在40人近くの日本人がいます。毎年増えて来ているんですよ。訳の分からない金持ちの子供が…。” 私は、彼の話を聞いて、彼の言うところの訳の分からない金持ちとは、どんな人達か想像してみた。ところが、うまく想像できない。彼くらいの金持ちの子供は理解できるのだが…。 彼は、自分のことを金持ちの子供だと思っていないのだろうか?…なんてことが、頭をよぎった。 |