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SOLILOQUY

ひとりごと

 
August 04, 2013 11:32:10

花火

カテゴリー: 日記
昨日、母を連れて病院へ行った。今春手術して腎臓を一つ摘出した母は、それ以来めっきり出不精になってしまったのだが、親しい知人の娘から“入院している母の主治医から、この8月が山場だと言われた。”と、聞かされたもので出かける気になったようだ。私も面識のある知人の入院する病院へ、運転手をかねて見舞ったのである。

病室に入ると、本人はベッドに腰をかけており、大きく元気な声で母に感謝の気持ちを伝えた。私はずっと横で二人の話を聞いていたが、今月が山場などという話は信じられない様子だった。

彼女は手術した病院では、もう回復の見込みがなく、4ヶ月?だったかを過ぎ保険の点数が減る時期に入り、1か月前に今の病院に転院してきた。本人は窓際の明るいベッドと看護師さんの対応にいたく満足していた。彼女は家に帰ることはできないと覚悟を決めているようにも思えた。良い病院に移れたことを私も喜んだ。

母は、これが最後の出会いと思い出かけてきたが、彼女の床に伏した状態ではなく、思いのほか元気な姿を見ることがでたことに感謝しているようだった。

私も、これが彼女との生前最後の出会いとなると思う。昼下がり…このようにしておだやかに別れを告げあうひと時が過ぎて行った。

その夜、港の花火大会に行った。知人に誘われビルの11階からガラス越しに花火を初めて横から眺めたが、花火はガラス越しに見るものではない…と、思った。あの音・きな臭い煙を感じてこその“花火”だと認識を新たにした。

それと、ガラス越の花火撮影は難しい…。