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SOLILOQUY

ひとりごと

 
February 25, 2012 10:52:07

菓子

カテゴリー: 日記
他の町のケーキ屋はどうか分からないが、洋菓子の町と言われる私の町では、修行して独立開業する場合、親方の商圏内では商売ができない不文律があり、この掟を破ると仕入れ業者に圧力がかかり食材を回してもらえなくなって営業できなくされることがあるらしい。

数年前にあるケーキ屋に勤めていて国際的な菓子コンクールで金賞をとった職人が独立した時、その場所はまわりに何もない田舎の住宅地の真ん中であった。それでも口コミで客足はどんどんと伸び、オープン前の1時間前から、いつも他府県ナンバーの車が列を作るようになった。

私もどんな様子か実体験したく、噂のロールケーキを買いに行ったことがあったが、平日だと言うのにやはり2時間並ばされ、気の短い私は、数時間並んでまで買うほどの味ではないと実感し、二度と来るものかと思って帰ったものだ。

ただ、ロールケーキ売り場の横に、こじんまりとしたやはりロールケーキ屋のチョコレートショップがあり、誰も客のいない店内に並べられたチョコ―レートは、実に美しく、もとめてみれば味もよく…どうしてここに人が並ばないのか不思議に思ったことを覚えている。

昨年、ロールケーキ屋の主人がフランスのチョコレート菓子コンテストで、初出品で金賞をとった。
今年のバレンタインデーでは、大阪の百貨店でも飛ぶように売れたと聞く。
きっと山のなかの、あの客の気配のなかったショップも今では様変わりしていることだろう。

日本人は、ブランドとか、なんとかコンクールで金賞をとった…とかに、滅法弱い。

主観のない国民だと…服やバッグの世界だけでなく、お菓子の売れ行きをみてもそう思う。