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SOLILOQUY

ひとりごと

 
February 16, 2012 11:47:57

我兄

カテゴリー: 日記
私の兄は、単身赴任で北陸にある会社の社長を任じられ5年目をむかえる。それまで上場企業の大阪営業本部長をしていて、関連会社のトップになって出て行ったから、一応サラリーマンとしては順調な道を歩んだと思う。
彼は、私と違い人間関係をうまく築くことのできる人だから、一昔前の営業職の定番のおつとめだった麻雀は一切せずに、ゴルフと酒の接待だけで、他人を蹴落とすこともなく周りから押されて今の地位を築いた。

いや、接待だけが上手かったというのは、彼に失礼に違いない。勿論数字がたち、損得が計算できたからこそ接待が生きたと言わねば怒られる。

彼は、震災直後からメールを使いこなし、予定やメモも携帯に残していた。
私はと言うと、メールを多用するようになったのが5年ほど前…。しかし手帳も常に手放せず、携帯と手帳を併用する期間がしばらくあったが、昨年暮れにスマートフォンに機種変更し、使いこなせないジレンマを乗り越え、最近自分が手帳を身につけなくなったことに気が付いた。

私も、スマートフォンの時代に追いつたと喜ぶべきなのかも知れないが、そのうち何かが欠けていく自分も見えてくる。
そう思うと、もっと本を読んでみたり、筆を購入して書道なんかもしてみようかと思う。

世の中の進化で、自分の一部分が退化していくことへの、ささやかな抵抗を始めてみようか…。

私の兄は、私より4歳年上であるが、さすがに上場企業の戦士である。新しい考え方や、新しいツールを手に入れ、バランスよく使いこなしているようだ。

さすが、私の兄…

もうすぐ彼も定年をむかえるが、まだまだ私が見習うべきところが多い兄である。