先日、“2012ミシュランガイド関西”が発売されたが、私の街は去年に比べてやけに静かで、周囲の人の話題に一切のぼらない。去年はじめて私の町のレストランの星が公表された際には、日常会話に、どこがどんな星をとったか挨拶のように話題に登っていたのに、今年はやけに静かだ。 私がたまに行くフレンチのオーナーシェフも、昨年は自分の店が載らなかったことや、どうしてあの店が載って、あの店が載ってないんだ…なんていろいろ愚痴を言ったりしていたのに…。 星の選考基準に疑問をもったせいか、今年は何も言わない。 私の町の人たちは、熱しやすく冷めやすい。 私も今のところ、私の町で今年どこが一つ星をとったか、まだ知らない。 三つ星と二つ星は知っている。 今日私の友人が京都の“なかひがし”という日本料理の店に行っている。私はまだ行ったことのない一つ星の料理屋だ。電話ではなかなか予約がとれないというので、友人に今日直接店のなかで、空いている日に予約しておいてもらうように頼んである。 私は、私の町の人達とは違って、少しミーハーかも知れない。 それか…もしかしたら。私の町の人たちは、こっそり周りに黙って食べに行くことが好きなのかも知れない。 |
昨晩会社の近くの皮膚科で6年ほど前から背中にできた小豆くらいの大きさの“できもの”の切除手術をした。 私は普段ワーファリン(血液をさらさらにする薬。出血すると止まりにくい。)を服用している。そのための、血管収縮剤を混ぜた麻酔薬を患部に注射し、切除してから接合まで10分程度で終わる簡単な手術だった。 かさぶたが固まらず、すぐに出血するから、最近下着に血が付くことがあったので手術に踏み切ったのだが、切除部分を後でみせてもらうとソラマメくらいの大きさがあり、徐々に肥大したものと分かり、いまのうちに切除して良かったと思った。 ともかくワーファリンなんてやっかいな薬を飲んでいるから、かさぶたが固まらない…。本当に私の体はやっかいだ。 今朝、経過観察と消毒のために皮膚科を訪ねた。病院の目の前で診察券が無いことに気が付いた。ふと目の前の銀杏の街路樹の根元にあるオレンジ色のカードが目に留まった。近づいて裏返すと、私の名前の書かれた診察券だった。 あなたは、この話をどう思います。私は偶然だとは思いません。それより自分の人生に偶然なんてないと思って生きています。でも運命論者ではありませんよ。自分には一切の選択権はなく決まった人生を生きているだけなんだ…なんてことは思っていません。 うまく伝えられないけれど、自分が今の自分として生きていくことを選んだなかで選択権をもって生きていると思います。その自分の定められた選択権以外の選択はあり得ないと思いますが… 分かってもらえましたか、だめでしょうね… ともかく、診察券は私の手元にもどりました。今日の話はこれだけのことです。 |
最近、私の夢がどんどん実現していく… 8月末から尾を引いていた契約上のトラブルも相手の謝罪とともに昨日一段落した。 昨日の夕方の会議で、私が投げかけた会の理念についての追加条項の提案を、全員一致で承認を得た。 昨晩も以前から泊まりたかったリゾートホテルに宿泊して、今も港を望む一室のライティングデスクに向かい、のんびりとこの日記を書いている。 今の私の夢は、手を伸ばせば届く程度の、小さな夢ばかりだ。 それでも半年前には、夢を持つことを忘れていたし、ましてやそれが実現することなど、いつになるか考えもしなかった。 夢が実現していくと思えることは、とても素晴らしいことに違いない。小さな夢でも、それが叶うことを信じて生きれば、もう少し大きな夢を持てるかもしれない。そして昨日までは思いつかなかった大きな夢が明日叶うかもしれない。 叶い癖を自分につけていたい。 私には、まだまだたくさんの夢がある。 我が町の歴史を踏まえた小説を書くこと… 小学生でも興味を持てるような歴史資料の解説書を作成すること… 東南アジアで住居をもつこと… 星野道夫の体験したアラスカを感じること… 世界一周の客船で、航海途中でいいから1ヶ月間過ごすこと… バスク地方を訪ねること… オーストラリアのブリスベンにある国立図書館に行くこと… 私の好きな言葉 “人生に夢があるのではなく。夢が人生を作る。” |
今朝出社途中、会社の前の歩道でパン屋の社長に呼び止められ、少し坂を上ったところにある本物の異人館を利用したスターバックスに行った。まだ時間がはやいためか店内は静かで、久しぶりに二階のベイウィンドウ(テラスにガラス窓を入れて室内にした明るい部屋)の席に座ることができた。 パン屋の主人は、私のことが好きで、私も彼との話が好きで、定期的にどちらかが声をかけて世間話をする。特にテーマを決めて出会うわけではないのだが、いつもその時に考えていることがよく似ているので、たわいない話のなかでおたがい吸収できることが多く、このミーティングはこれからも続いていくように思う。 今日は彼の事業の悩みを話された。私のこれまでの経験のなかでは的確な答えは言えなかったが、参考にしてもらえることは言えたかも知れない。 定期的に話すから分かることだが、彼の人生をみていると、目の前がスーッ…と開けたかと思うと、しばらくしてまた違う問題を抱えている。 人間という生き物は、常に同じ重さの荷を背中に担ぐようにできているとでも言うように…。 私も、同じように生きているのだろう。 あなたも、同じようにいきているのだろう。 荷を軽くすることはきないけれど、荷を軽く感じられるように、経験を肥やしに足腰を鍛えておくことが懸命のようだ。 パン屋の主人が、今抱える問題を、はやく乗り切ることを祈る。 でも、そうしたら次がやってくるんだろうな… |
TSUTAYAで借りて“ソーシャルネットワーク”を観た。 私もfacebookに登録しているが、はっきり言って使いこなしていない。町の会のメンバーとの情報交換にしか利用していないから、その目的の主たる利用は全くできていないと言ってよい。 そもそも社会的に表に出ないことを誓った私には、いまさら友達を増やしたいなどという思いは全くないのだから…。登録した当時、たまにうら若き女性からも友達になってほしいとのメッセージが届くこともあったが、丁重にお断りさせていただいた。 そのうちプロフィールの露出を友達だけに制限したから、もはや友達ツールではなく、会議の議事録でしかない状態だ。 映画を観て分かったが、そもそもfacebookを作ったハーバードの学生の作成意図のなかに“でかいことをしたい。女性と知り合って寝たい。”なんて性的欲望が原動力になっていたようだから、私のようなおっさんが使いこなせなくて当然かもしれない。 この映画“大きな利益を得るためには、目先の利益に食いつかない。”なんてことがテーマでもあるようだが、このテーマ…最近の私の人生のテーマでもある。だから結構興味深く拝見させていただいた。 ともかく目先の利に走らなくてよいだけの余裕のある人生を送りたいと、切に願う今日この頃である。 私は、まだでかいことをしたい…と思っているようだ。 お金は、後からついてくれば良いと思う。 私にも、まだ欲望は残っているようだ。 |
同じビルのなかに パリ郊外で10年オーベルジュを経営したシェフの店がある。 我が町で5指に入る高級フレンチレストランがある。 30年間フレンチレストランを経営していたマダムのカフェがある。 フランス料理の披露宴会場がある。 それから私も以前はここでフレンチレストランを経営していた。 1階には、フランス・イタリア・ニューヨークブランドのセレクトショップがある。 最近フランスのアロマオイルのエステサロンが入店した。 それから皇室御用達の素材を扱う和食レストランもある。 今はもう来ることはないが、Ichiroと奥さんがやってきたことのあるヘアサロンもある。 ディズニーランドで販売している雑貨の企画会社で、沖縄近辺の島で養蜂場や農場を営みながら、将来リゾートホテルの経営を考えている会社もある。 この間までアメリカの元副大統領のアル・ゴアの出資する会社のオフィスもあった。 私の関わるビルは素敵な人達が集まっている。 どちらかと言うとフランスに関係するショップが多いな。 私は、来年このビルから離れることを真剣に考えている。 新しい人生を歩むために…、 “幸せはいつまでも続かない。辛いこともいつまでも続かない。なにが起こるか分からない。なにが起こるか分からない。” 幸せを感じる“今” 次のステップを踏む。 私の経験がそうさせる。 |
東京本社のあるフランスのアロマオイルの販売会社で、関西進出するにあたり、大阪に出店するか、我が町に出店するかで社内で議論が分かれた。 単純にショップだけの売り上げだけ考えて、関西の首都である大阪に出店するほうが得策だと言う人と、肌につけるオイルはケアできるエステスペースが必要となりその意味で、販売ショップ以外にエステスペースを最初の投下資金内で確保するには大阪では無理があり、設備投資とイメージを考えあわせると、我が町に腰を下ろしたほうが得策だと考える人がいたらしい。 そのため、結局我が町での出店が決定し、最も大口の出資者が資金を引き揚げたというのだ。 考え方の違う人は、どこのグループにもいる。組織が固まる前に強力なリーダーか、馬鹿がいて、理念を掲げ貫くことが、短期間で成功を手にする組織のありようだろう。 私が、声をかけて集まった町の若手事業者の定例会が来週月曜日にあるが、その際、会の既存の理念の冒頭に付加を提案しようと思う言葉がある。それは“目先の利益に囚われない。” 大きな変化を目指すなら、この理念の門を納得してくぐってくる人だけで組織固めするべきだ。 それには、今しかない。これから我が会が表に出ていく前の“今”、理念を徹底しておくことが、未来に大きな見返りを生むと信じる。 |
昨日、私の会社が経営していたイタリア料理の店の副料理長が、最近オーナーシェフの店として独立オープンした店に、企画会社の元部下の女性スタッフ2名とランチに訪れた。 開店からひと月弱経過して、当初込み合っていた店は正午過ぎでも空席が目立っていた。駅近くでもなくビジネス街でもない立地での商売は、これからが正念場というところだろうか。 元部下の女性の一人は彼女の結婚式以来、2年半ぶりだ。すでに、あかちゃん連れで母親になっていた。 子供ができて初めての外食らしく、また普段、身内以外の人と話す機会もなく、子育てのストレスを発散するようにのびのびと会話を楽しんでいた。 もう一人の女性は、今も前職と同じ仕事をしているが、年下の素敵な人がいるようで来年あたりゴールイン?…などと楽しそうに話してくれた。 彼女には、披露宴の出席者の数合わせが必要なときは、声かけて…と言っておいた。 二人から、私の結婚のことを聞かれたので、私にとっては結婚が目標ではないので、いい人が見つかって結婚すべきだとお互いが思えば、その時に考える…と答えたが、二人とも、幸せで他に考えることがないのか、ねほりはほり私の恋話に絡んできた。少し煩わしく思ったが、それでも、久しぶりに会うみんなが幸せそうで、嬉しかった。 昨日は、私が全額支払った。 ありがとうございます。毎月こんな食事会があればいいですね…と最後に言われたが、 そうはいくか… |
他人のお金で、自分の作りたいものを作るとき、他のアイデアをけなして、自分の発想の優れた点だけをアピールする人がいるけれど、その進め方は逆効果を生むことがあり、ジャッジする人に悪印象に映り、かえって自分に対するマイナスのイメージが膨らむことがある。 私が、このことに気が付いたきっかけは、若かりし頃のあるプレゼンテーションでのやりとりだった。その時、挨拶直後に、それまでのやり方を強く批判することに時間をかけていたら、ジャッジする人が、今までのやり方は、それが良かれと信じてきた人が、続けてきたのだから、彼らが、積み重ねてきたことにもう少し敬意を払うべきではないか…と言われた時だった。 それ以来私は、プレゼンテーションの際に、過去の方法についての、メリットを私なりに分析してから、さらに良くするために…と続けて、自分のアイデアを伝えるようにしている。はっきり言って、このほうがジャッジの受けがいい。 この手順で話すほうが、懐深く見せられるし、頼りたくなるに違いない。 こんな話、自分には関係ないと思われる方もおられるだろうが、恋人との関係、親との関係・子供との関係・同僚との関係のなかでも頭においておくと、いいことあるかも知れない。 先日、自称詩人という物書きのある女性と話をした。町の現状について、やたらと愚痴や批判を聞かされた。しまいに町の有力者のある女性のことを“あの馬鹿女”などと罵った。これでは、反発だけかって物事は、思い通りに進まない。 自分の思いを伝えようとするなら、誰に対しても敬意をもって接するべきだと思う。 |
最近事業をうまく回したいとか、大きくしたいとか、他人から尊敬されたいとか、かっこよく見られたい…などど言う気持ちがなくなり、毎日気楽に生活してる。 ある人に“今、自分は幸せです。”と言ったところ、欲が無くなったんだね…と言われた。 私は今まで、いろいろやってきて、小さな成功もあったけれど、失敗もし、頭を下げ、死を経験し、生まれ変わって二度目の人生を生きているように思う。 欲のなくなった人間という生き物は、水分を保てなくなった皮膚のようにカサカサに乾いたイメージがあり魅力も失せていくようで恐い。 深く刻まれていく皺に生きざまを感じ、それがその人の魅力だと言う人もいるだろうが…、 私は、いつまでも若くありたい。 女性に憧れていたい。肌に触れていたい。作りたいものに没頭する自分を経験したい。自分の生きた証をのこしたい。 この程度の欲は、いつまでも持っていたほうが良いように思う。 そう、私は若くありたい。 |