来月15年振りに海外旅行に行くことになり、パスポートの申請窓口に行く前に近くの写真屋に行って証明写真の撮影を頼んだ。写真屋の主人は同級生の弟で昔から顔なじみである。世間話を交えての撮影現場となった。 撮影後出力された私の写真を先に見て、「年とともに、いい顔になられましたね。余裕のある顔と言うか…髭の生えている人が羨ましいですは…私は無毛性で…あくせくせずに生きておられるようですね。」と、べた褒めされた。 私は悪い気はせず、軽く笑いながら受け流していた。 申請所で提出書類をもらう際と、書類提出のカウンターの両方の担当者から、さきほど撮った写真の私の目の色が緑色に写っているとか、メガネの反射が写っているので入国審査時に時間がかかるかもしれないと注意され、同じ建物のなかにある写真屋で撮り直しをした。 機嫌よく撮ってもらった同級生の弟のところに後で立ち寄り、写真にダメだしをもらったことを伝えた。 しかし、あれだけ“べた褒め”されたものだから、あまり強くは言わなかった。 しっかりしてくれよな…プロなんだから… と、心のなかで呟いた。 |