昨晩、知り合いフランス料理の“フランス産 茸と鴨を食す会”というイベントに誘われ参加した。このシェフはパリ郊外でオーベルジュを10年間経営した強者で、フランス料理の一時代を築いたポール・ボキューズの料理技法を受け継ぐ料理人だ。 今では調理技法は進化し、そして変化し、現在では素材も格段にバリエーションが増えたわけだが、昨晩のこの店のシェフは基本に忠実に、丁寧に時間をかけてボキューズの古典的料理を再現した。 前菜から鴨のフォアグラ、続いての皿は鴨のパテ、スープは恐ろしく透明なコンソメのなかに牛のすね、メインも鴨のロースト、オレンジソース…いずれも手を抜かない素晴らしい料理だったのだが… 食べてから1時間ほどして、胸焼けし胃の中のものが押し上げてくる感覚を覚えた。考えてみれば最初の皿から最後まですべて肉料理である。最近どちらかと言うと野菜中心の食生活を実施している私にとっては、かなりハードな食事だったと実感した。 うまいものは、ほどほどが良さそうだ。 それにしても、昨日の他の客も年齢が高かった。あの人たちは普段どんな食生活をしているんだろう。 年内にあと3回はフレンチを食べなければならない。 考えただけで正直少し苦痛である。 私の胃は、私の外観よりも加齢しているように思う。 |