私の町の新たなる“町の有志の会”の活動をはじめるにあたり、資金の調達のために銀行口座の開設を近隣銀行に依頼していた 最近この手の会の口座開設には、審査が厳重で(マネーロンダリング等に利用されないように…)2週間待ってオーケーの電話が入った。 銀行印に知人に依頼していた篆刻(石を掘った印)を用いるつもりだったのだが、知人からなぜか良い返事を得られなかったもので、知人の真意を確かめる前に、今日の午後に慌てて印章店にかけこんだ。 印章店の主人も篆刻を手掛ける人だったので、銀行印に篆刻を用いることの問題を問うてみた。 “篆刻は石彫りのため欠けやすく、また通常印の印肉より粘着性のある篆刻用の特別の印肉を用い、普通の印のように常に真っ直ぐ下に押印するわけではなく、それぞれの印によって微妙に力加減が変えて押さなければならず押し方によって表情が変わる…。”と説明を受けた。 要するに篆刻を実用品と考えてはいけないということだ。芸術作品と考えねばならないのだ。 そう理解できると、知人が銀行印と聞いて良い顔をするわけがなかったわけがよく分かる。 世の中には、まだまだ私の知らないことがいっぱいある。 いまだに無知で他人を傷つけることも、多々あるのだろう。 この年齢になっても、知らないことを柔軟に吸収でき、転換の利く頭でいたいと思った。 |