一作日は山の家に泊まった。昨朝、車で会社に向かう途中…、木の葉の間から大阪・和歌山の山並みが垣間見えた。空気が澄んで遠くの見晴のきく日は、車を停めて市街地を見下ろすことのできる展望台に登ることに決めている。思った通り気持ちの良い景色に出会えた。
深呼吸を数回して、写真を数枚撮った。この地に立つと、いつも世界で生きているのは自分だけのような気がする。高層ビルや埋立地は見えるが、人や車の動きは小さすぎて見えない。しばらくして空港から飛行機が飛び立った。エンジンの音は聞こえるはずがないのだが、頭のなかで轟音が響いた。
我に返って、展望台を後にし…、会社へ向かうため…山を下る道にもどった。
朝からこの景色に出会えた日は一日気分が良い。
ただ、しかし、こんな日は一年中で数回しかない。 |