私のホールで、平日に卸業者が小売店を集めて受注をとる展示受注会が開かれることがある。この数年、年2回必ず展示会を開いてくれていた業者から今年の6月にも予約が入っていたが、先日社長直々にキャンセルの電話が入った。“諸状況で展示会が開けなくなった。”と言うものだった。私もそれ以上詳しく聞かなかったが、社長の声の調子から別の会場に移って開催を考えている風でもなく、所謂景気が悪いのだろうと推測した。 最近私の町でも、大通りに面した店舗の閉店が目立つ。景気が悪いと言って安心してはおれないから、なんらかの手立てを打たないといけないのだろうが、右肩下がりになった経営状態を好転させることは難しい。それができればテレビで紹介されるだろう。 中小企業は、大企業のように公が、深くは手を差し伸べてはくれないから、思い切った変革を起こせない企業は、早めに諦めるほうが傷が浅くて済む…長い目でみたら得策だと言う考えも分からないではない。引き際を逃して泥沼に入っていった会社をいくつも見た。 幸い、その方法を知っていれば日本は、やり直しの利く国だと思う。私もそうやってやり直した。 卸業者の社長がそのケースに当てはまるかどうかは分からないが…、どこかでまた元気な顔を見せてほしいものだ。 |