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SOLILOQUY

ひとりごと

 
April 23, 2013 14:10:34

相談

カテゴリー: 日記
昨夕、マダムの店でコーヒーを飲んでいたら、マダムが扉の外で入りそびれている客に気が付いて外に出て行った。
しばらく話をして二人で店のなかに入ってきた。みると…毎年、私の誕生日にブーケをプレゼントしてくれる女性だった。マダムに相談があってやってきたのだが、誰かと話をしている様子を見て躊躇したのだと推察した。

彼女は、椅子に座って、しばらくしてから話始めた。
“フランスへ行くのは諦めます。入国審査の基準が厳しくなって、お金があって留学するとかでないと受け入れてくれなくなったんです。不景気で失業率が高いのにどうして外国人を雇うんだ?と言う風潮になってきたみたいで、私のようなお金がなくて名もない者には長期滞在を認めてもらえなくなってきたみたいで…。”
彼女は、4~5年前に2年間フランスの花屋で働いたことがあり、その後もスポットでパリの花屋から仕事で呼ばれたりしていた。そのうちにフランスに永住して将来はフランス人と結婚することを夢みていたのだ。

私がいないほうが、彼女がマダムと話しやすいだろうと考え、席を立った。
そして、扉の取っ手に手をかけながら一言…言った。
“諦めちゃだめだよ。しばらく様子をみることにしたと思わなくっちゃー。世の中は、ずっとうまく行き続けることはないし、悪いことがずっと続くわけでもない。今、目の前に起こることが将来の夢の実現のために経験しておかないといけないことだと思わなくちゃー。そう思ってないと次にチャンスが訪れた時に掴み損ねるよ。諦めちゃだめだよ!”
そう言って、彼女の答えを待たずに店を後にした。

信号待ちで立ち止まりながら、彼女を支えてあげられない自分が、少し悲しかった。