一般人にとって、ミシュランのレストラン格付けは、日々のニュースの一つに過ぎないだろうが・・レストラン業界には、発表の日以来大きな波紋がおこり続けているようで・・・特にヨーロッパの格付け基準を目標に頑張っているフランス料理のお店のオーナーシェフは、納得できない思いが強いようだ。自分たちのやってきた事を否定されたように感じたシェフ達は、本場ヨーロッパのミシュランとの違いを表すために、このたびの日本の格付けを“花子ミシュラン”と言う造語で呼んでいる。雑誌の“花子”にかけて、若年層対象の・・・という意味があると思われるが、見ていて気持ちが分からないことはない。実際、私が見ても、いい店だけど、この星はまだ早いのでは・・・と思う店が何店かあった。もう少し修行してから星印をあげないと、若く才能ある料理人が将来の伸び代を小さくしてしまい、飲食業を甘くみて小さくまとまってしまいそうな怖さを感じる。料理・器・カトラリー・サービス・内装・外装・調度品・清潔感等の項目で評価されるヨーロッパの格付け基準からすれば、この度のミシュランは、あまりに判定基準が曖昧だ。 レストラン業から手を引いて2年目を迎える私にとって、実はここまで力を入れて書くような内容ではないのだが、私の周りにいるオーナーシェフの叫びを感じてしまうと、ついつい彼らの味方をしたくなる。 “料理の鉄人”なんて数百万円払わないと出場できなかったという噂を聞いたことがあるし、実際にそんな条件で出場を誘われた人と話をしたことがあるが・・・それだけお金を払っても取り上げられれば、充分元は取れる。ひょっとすると、今回の格付けでも審査員に裏金が動いたのだろうか・・・???? 自分の経験と感覚を大切に・・・自分の五感で感じた評価を大事にしたい。 知り合いのシェフ達には、今度の評価にめげずに自分の目指す道を突っ走ってほしい。 |