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SOLILOQUY

ひとりごと

 
November 20, 2012 12:49:22

母娘

カテゴリー: 日記
昨晩、晩飯を食べ終えメールのチェックでパソコンの前にいた時、電話がかかってきた。懐かしい声である。最後に出会ったのが震災の前…私がまだ家族3人の家庭を持っていた頃だ。もう20年近く前になるのだろうか。
8年前に逝った父の友人で、フランスに永住し北アフリカとユーロ圏の総師範を務めた偉大な空手家の次女からの電話であった。今夏…日本に住む彼女の姉が、私の父の墓前に手を合わせたいと言って訪ねてきた折、偉大な空手家の死と、フランスで共に生活する母親と妹の便りは聞いていた。その妹からの国際電話であった。

物心つく前からフランスで生活した彼女がフランスの学校を卒業し、日本で就職することを希望し、東京にある某フランス企業の日本法人で研修期間を終えた時、自信があったにも関わらず不採用との通告をフランス人社長から言い渡され、あまりにもショックが大きく、日本で知人のいない彼女は東京を離れ関西の私の家に転がり込んだ。1ヶ月弱の間、共に生活したことを今でも覚えている。
姉から聞いた話によると、その後一旦フランスに戻ったものの、フランスでも就職難のため、数年後に再度日本での就職を試みたがうまくいかず、空手家の父の秘書として再出発しようとした矢先に、偉大なる父が亡くなり、結婚しなかった彼女は今でも母親と共にパリで細々と生活していると聞いた。

日本で同い年の友人のいない彼女は、ハートが全くのフランス人である。当時心からフランスという国を誇りに思っていた。見た目が日本人でハートがフランス人の彼女は、日本では気の強い変わった日本人として映るようで、日本での生活には障害が多いと心当たった。
さて、この度は仕事で関西に足を延ばすから久しぶりに私に会いたいとのことであった。良い仕事が見つかったのだろうか?そうあってほしいと心から願う。来月出会うのが楽しみである。

私も、彼女の母上様にお会いしに、パリに行ってみようかしら…、考えれば35年間お会いしていない。
時の流れの速さを…ふと思った。