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SOLILOQUY

ひとりごと

 
November 06, 2012 11:33:09

主賓

カテゴリー: 日記
現役で仕事をしていた頃、社員の結婚式の主賓挨拶を何度か頼まれた。300名を超える来賓の前で緊張し、話す内容を忘れたこともあるし、話が長すぎて後からとおまわしに嫌味を言われたこともある。格調高かったとお誉めいただいたこともあるし…いろいろあった。
会社を廃業してから、元社員の結婚式に招待され、挨拶はなしと言われていたのに、突然司会者にマイクを向けられ、その時に話した内容が、自分としては気の利いたものだったので…今でも鮮明に思い出すことができる。披露宴から2年経って子供連れの彼女が挨拶に来た時に、当時の私のスピーチの話をしてみたら、彼女の頭からはその時のことは全く消えていた。
少しがっかりしたが、結婚式とは本人も舞い上がっていることだし、そんなものかと自分を納得させた。

先月もう一人…元社員が結婚式を済ませた。さすがに私は招待されなかったが、私の倉庫にまだ保管していた挙式関係の備品とかを、もらいに来た。勿論お祝いも渡した。彼女は頭もよく明朗快活だ。ちゃっかり5歳年下の男の子と結婚した。つい先ほど御礼にと言って、バカラのグラスを持ってきてくれた。私の好きそうなものをよく知っている。しっかりものの可愛い娘だ。

私の人生で、もう主賓の挨拶がないのは少し寂しいけれど、部下たちがいまだに訪ねてくれることは嬉しい限りだ。
彼女達の幸せを祈りたい。
そして、自分もこれからもっと幸せになりたいものだと思った。