若い時から容姿もすぐれ、他人が羨む才女の知人がいる。彼女は若くして主人に先立たれ、同じように主人の死を看取った妹と長らくいっしょに生活していた。昨年その妹がすい臓癌と診断され、あっという間に逝ってしまった。 それ以来その才女の一人暮らしが始まった。先月、彼女の片方の耳が急に聞こえなくなり、肺炎も併発し…最近、見舞いやら世話をやくため、近親者が慌ただしく彼女の家を訪ねるようになった。 彼女の家の掃除片づけや見舞いに行った人の話では、家のなかのトイレには掃除用具が見当たらなかったと言う。 どうやら妹が一人で家事を取り仕切っていたらしい。才女の姉は自分では家のなかで全く何もすることなく生活していたようで、尋ねてもどこに何があるかも分からなかった。 私にある人が話しかけた。“声楽とピアノの才能に恵まれ、世界中に旅行で出かけ、あらゆる本をよく読んでいた才女の彼女はまったく一人ではないもできない人だったのよ。信じられない。これから一人でどうするつもりかしら…。”…と蔑むように言った。 私は言い返した。“それでも彼女には、他人より優れた部分がいっぱいあるのだから、彼女が弱っている時には、今までと同じように彼女の優れた部分をみつめてあげた方がいいと思うよ!”…と。 人は他人から認められたい生き物だ。特に体や精神が弱っている時にダメだしされたら、心に大きな傷を受けてしまう。だからそんな時こそ、その人の優れた部分に目を向けてあげたいものだ。 彼女が元気になったら、ゆっくり覚えていけばいいのだから…。 私は他人がどんなに弱っていても、その人の優れた部分を見続けられる人になりたいと思う。 “感謝”というものはそんなものだと思う。 |
家の駐車場の自動シャッターリモコンが壊れ2年が経つ。メーカーにリモコン交換の見積もりをだしてもらったら、17 万円ということで…、車庫の横の扉を開けて出入りしても大した手間でもないと思い、今に至った。 車が新しくなり以前より車長が長くなった分…駐車場内でシャッター開閉スイッチまでたどり着くのに窮屈な場所ができたので、思い切って修理することにした。 リモコン装置をネットで検索してみると、メーカー外の製品だが送料込で\10,000.ほどで入手出来ることが分かり、念のため電気関係に詳しい知人の音響の先生に相談し、問題ないと確認してから発注をかけた。先日、音響の先生に作業工賃\10,000.也を支払って取り付けてもらった。 メーカー修理に比べ\150.000.も安く上がって大満足である。 しかし、私はメーカーが、儲けすぎているとは思わない。メーカー修理はそれなりに優れたところがあるはずだ。そもそも価格は需要と供給のバランスによって影響されるから、法的に問題が無い限り買った者は買った時の値段に納得すべきだと思う。 この度の一件は、デジタルディバイド…というのだろうか? それにしても、ネットは素晴らしい。あらゆるものが手に入る。 |
先々週、TUTAYAで借りて“5days”という映画を観た。 2008年北京オリンピック開催中にロシア軍が独立機運高まるグルジアに軍事介入し多くの犠牲者を出した事件があった。映画では、戦闘開始を予感したジャーナリスト達が、進攻直前から現地に入り、開戦から終息までの5日間に渡り、戦時下のグルジアの現実を世界に伝えることを目的として、命がけで取材するという事実に基づくストーリーである。 映画の冒頭…主人公のジャーナリストが2007年イラクで取材中に、同僚の女性が、突然市街戦に巻き込まれ銃弾を受け主人公の目の前で息絶えていくシーンがあった。このたびの山本美香さんの取材中の死のニュースを受け、その一コマがまざまざと蘇った。 “5days”では“過去10年間に世界各地の戦場で500人のジャーナリストが命を落としている………。”と、語られる。 戦場ジャーナリストの過酷さを思い知らされるメッセージだ。 我々日本人は平和が、ただだと思っている。 平和な生活を送る私が、なにかできることはないかと考えてみたい。 山本美香さんのご冥福を祈りたい。 |
もめごとがあった時、お互い頭が良ければ話し合いで決着をつける。どうしても話し合いがうまくいかない場合は第三者の助けを借りて妥協点を見つける。どちらか…或いは片方が、頭が極めて悪いか、もしくは欲深ければ力づくで相手を屈服させる。 私は、この三つの方法以外決着のつけ方を知らない。 でも昨今の外交では、それ以外の決着があるような感じ…。 それとも日本を取り巻く外交はラビリンスに入ってしまったのだろうか? そもそも領土なんて、勝手に人が線を引いたものだから…いつの時点を起点にするかで、言い分が変わる。 でも、しかし相手の言い分を拒否するという姿勢はいただけない。 互いの言い分をお互い受け止めたうえで、主張しないと前進はないと思うのだが… これも外交の一手だとしたら、私は外交官にはなれないだろう。 私の常識の枠を越えれいる。 |
最近、他人の話を聞いていて“分かりません”とか“私には早すぎます”と言う返事を良く返すようになった。何故そう言うようになったかと言うと…。 一つは年をとって、分ったふりをする…いわゆる“ええかっこ”をしなくなったこと…と。もう一つ…自分自身が誰かに伝えたい話をしたとして、私の話を半分も理解する人が、先ずいない…と割り切れたことだ。 分からないと言わなかったら、相手は私が分かっている気になって、どんどん次の話を重ねてくる。話が終わって振り返っみて、分かったような…分からないようなグレーな経験をいっぱいしてきて、自分だけでなく、ほとんどの人が分かっているのか、分っていないのかが分からなくなりながら相手の話に相槌を打っていることに気が付いた。 だから、他人の話を聞いて、一部でも自分の物にしたいと思えば“分かりません”と、言って、相手に立ち止まってもらったほうが懸命なんじゃないかな? そんな自分を、物分りの悪い奴だと指摘され、そこのところを責められても…仕方のない事だと思えばいい。だって、本当にそうなのだから…。 気落ちせずに、そういう人も大して自分と変わらないのに、気が付いてないんだ…くらい思ってもいいんじゃないかなー。 ただ、私は“分かりません”と、言って、ちゃんと答えてくれた人の話は自分のものにしているよ! あなたも、勇気をもって、もっと“分かりません”と言ってみたらどうだろう。理解しようとする素直な自分が見えてくると思うよ。 鈍才の私の話なんか耳を貸さないほうがいいかもね…。 |
去年もちょうど今頃…関西の高校生ブラスバンド部のコンクールがあったが、今年も関連イベントとしてNHKのロビーで行われたOBバンド(大学生・社会人)のコンサートの音響 (正確に言うと荷物運び)の仕事に朝から汗を流した。 昼から町で行われた夏祭りのイベントの準備にでかけ、また汗を流した。 夕方、またNHKの会場に戻り機材撤収を手伝って、また汗を流した。 久しぶりに、一日中体を動かしたが、おかげで今朝体重計に乗ると、思ったより軽くなっていた。 小顔になるために歯茎の周りを、舌を回したり、ロングブレスダイエットをやったり、腰を回したり、体幹を鍛えるために腹筋背筋側筋しているけど、もう少し全身運動したほうが効果あるのかな…。 今のままじゃースポーツマンとは言えないし、今からスポーツ頑張って、オリンピック目指そうかな…。 …なんてこと言ったりして… 馬鹿だね…俺は…。 …ったく…。 |
山のなかに住んでいる私は、町で酒を飲むと家に帰ることが億劫になり、枕が変わっても眠れるので、よくホテルに泊まる。 だいたい…どの宿泊施設も金曜・土曜は強気で料金を高めに設定しており、日曜日と平日は安くなる。基本…安く泊まりたい私は、金土に酒は飲まないことにしている。 昨日の日曜日に酒を飲む予定を入れていたので、金曜日に予約を試みたが満室で取れない。空室があっても料金が高い。町のどこかで学会があったりするとホテルの全室を抑えられてしまうことはあるが、昨日に限ってはそんな情報は入ってこなかった。そこで少し遠くの(町の人達は島のホテルと呼ぶ)ホテルに問い合わせ、やっと部屋を確保することができた。 酒を飲んで気持ちよくなってから、以前にも何度か泊まったことのあるホテルのフロント前まで行ったら、今までにない混雑ぶりにびっくりした。フロントの女性に“忙しいね!”って言ったら、“そうなんですレストランも満席で…、急に予約が入ってきてびっくりしています。”と言った。客層を良く見ると子供連れがほとんどである。 やっと満室の理由が分かった。夏休み最後の日曜日にお父さんが子供達にせがまれ、月曜に有給休暇をとって家族サービスをしているのに違いない。 案の定、今朝はUSJ行きの観光バスが数台…ホテルのエントランスに並んでいた。 ニッポンのお父さん頑張れ! 朝食バイキング会場には、昨今の世界情勢と言うか…中国語が飛び交っていた。 中国のお父さん頑張れ! 英語も飛び交っていた。でも英語は単身のビジネスマンみたいだったなぁー。 観光バスの出発前に、私はホテルを後にして仕事場に向かった。 でも、島のホテルに泊まるのなら、今度から家に帰ろっ…と。 |
人の誰もが、もし今の自分を…選んで生まれてきたとしたら、きっと自分がどのような死に方をするか…最初から分かっているのに違いない。死の間際の最後の瞬間に何を思うかを知っているのに違いない。 自ら望んだ人生の最後の瞬間にたどり着くために、悩み苦しみ、笑い、涙を流し、痛みを感じ、胸の熱くなる思いを経験しながら生きていく。それは最後の瞬間を迎えるために必要なことだから…。 そして、体の機能が停止する直前に、それまで生きてきた人生を振り返り、その少し先に死が訪れた時に、自分の望んだ人生を歩み終えたと…思い出す。 そう考えると、誰しもが…今…自分の思い通りの人生を生きている。 だから、不服なく今を生きるべきだろう。 |
プリンターが壊れたので家電量販店に買いに行った。品揃えを見ると思っていたより安価で一瞬安心したが、説明を受け、これだと決めて、レジを済ませた直後に、店側の思惑にはめられた自分に気が付いた。 プリンター本体の値段が\17,000.で、予備に買ったインク1セットが\5,000.…。まさに、 …んな…アホなー…である。 明らかに彼らは、電化製品の販売ではなく、インクを売ってもうけようとしている。 そのからくり話を、仕事で打ち合わせに来ていた企画会社の担当者に話したら、ちょうど彼は前職が、キャノンの営業職だったと打ち明けられ、全くその通りと相槌を打たれた。 彼の説明によると、儲け頭のインク価格を守るために、純正のインクを使用しないと故障の原因になり、責任が持てないと説明書に明記されているらしい。 さて、高いインクを買い続けるか…、ネットで安価なインクを探してみるか…。 そんなことで悩むより、考えてみると家電量販店に行って、値切らずに帰ってきてしまった。やられっ放しである。 くそっ…。 |
物の価値は、他人が決めるものだと思っている人が多いと思う。なんでも鑑定団なんて番組みていると、持ち主が高価な品だと思っていたものが、二束三文に評価されたり、思っていた何倍もの価値があると鑑定されたり…、番組を見ている一般人は、自分に縁のない品物の価格が掲示されて一喜一憂しているが、結局…鑑定人は売りたい人と買いたい人の間に入って…過去の取引金額の前例から値札を上げているだけに過ぎない。 全ての物の価値は、需要と供給のバランスから生まれてくるわけだから、もしダイヤのような加工しにくい石が屑石で、加工しやすい石が価値のある世界に行ったら、価値感なんて全く逆転するかも知れないよね。 物の価値は自分のなかで生まれ育つものだと思ったら、物質ではなくて、出会いや別れや、その他、生まれてから経験した記憶が宝物になると思うけれど…どうだろう? とかなんとか言っちゃったけれど、私は人生経験上、一般的な物の価値は分かるけどね。だから、自分の宝物に鑑定人が高い値段をつけてくれたら…やっぱ…喜んじゃうかな? まだまだ私は、俗人ですな…ハハハッ…. |