ギターの先生に“最近ギターを弾いていて、一度弾いた演奏が二度とできないことを思い知って、それが楽しいんです。”と言ったところ、“そうでしょ…そこのところが分かってきたんだね。おめでと。でも他のギターの教室で同じことを言ったら通じないよ。日本の音楽教育は一つの模範演奏と言うのがあって、全ての演奏家が間違わずに同じように弾くことを目指して指導してるからね。考え方によっては粗探しをしてるようなもんだから…、うちの教室くらいのものじゃないかな…模範演奏しても評価されないのは…。人間だから二度と同じ演奏なんてできるわけがないんだよ。”と、おっしゃった。 続けて先生はおっしゃった。 “下手くそでも、それなりに評価されるのよね。うちの生徒にはね…。そんな教室なのね…ここは…。要するに先生があまり教えてないってことよね。” この教室が、ますます好きになった。 しかし、私の演奏は教室を出たら、全く評価されないかも知れない。 でも、それはそれでかまわないと思う。自分自身のために練習しているんだから…。コンテストなんて目指してないし…。 私は確実に先生に洗脳されている。 |