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SOLILOQUY

ひとりごと

 
August 21, 2012 15:22:41

感謝

カテゴリー: 日記
若い時から容姿もすぐれ、他人が羨む才女の知人がいる。彼女は若くして主人に先立たれ、同じように主人の死を看取った妹と長らくいっしょに生活していた。昨年その妹がすい臓癌と診断され、あっという間に逝ってしまった。
それ以来その才女の一人暮らしが始まった。先月、彼女の片方の耳が急に聞こえなくなり、肺炎も併発し…最近、見舞いやら世話をやくため、近親者が慌ただしく彼女の家を訪ねるようになった。

彼女の家の掃除片づけや見舞いに行った人の話では、家のなかのトイレには掃除用具が見当たらなかったと言う。
どうやら妹が一人で家事を取り仕切っていたらしい。才女の姉は自分では家のなかで全く何もすることなく生活していたようで、尋ねてもどこに何があるかも分からなかった。

私にある人が話しかけた。“声楽とピアノの才能に恵まれ、世界中に旅行で出かけ、あらゆる本をよく読んでいた才女の彼女はまったく一人ではないもできない人だったのよ。信じられない。これから一人でどうするつもりかしら…。”…と蔑むように言った。
私は言い返した。“それでも彼女には、他人より優れた部分がいっぱいあるのだから、彼女が弱っている時には、今までと同じように彼女の優れた部分をみつめてあげた方がいいと思うよ!”…と。

人は他人から認められたい生き物だ。特に体や精神が弱っている時にダメだしされたら、心に大きな傷を受けてしまう。だからそんな時こそ、その人の優れた部分に目を向けてあげたいものだ。

彼女が元気になったら、ゆっくり覚えていけばいいのだから…。

私は他人がどんなに弱っていても、その人の優れた部分を見続けられる人になりたいと思う。

“感謝”というものはそんなものだと思う。