acchan.com恋愛お見合い - 無料の婚活サイト  どなたもログインしてません  

SOLILOQUY

ひとりごと

 
August 05, 2012 10:51:48

作家

カテゴリー: 日記
古典的な絵画も、印象派の絵画も、現代アートも私は好きだ。しかし、作品が好きだと言うことと、その作者の人間性が好きだと言うのとは別の話で…、作家という類の人種は変わった人間であるし(そうあるべきであるし…)一定の距離を越えて近づきたくないと思う。
例えばゴッホなんて作家は、もし同時代に生きていても、いっしょに酒を飲みたいとは思わない。突然、酒瓶を担いで頭に包帯を巻いて目の前に現れ、“どうしたんだい?”と、聞いたら、“さっき、耳を切ってきたんだ。”なんて答えられたら、たまったものではない。

私は、若かりし頃、短期間だが真剣に絵を描いた時期があり、特にコンクールに出品して受賞したことはないけれど、ある有名な先生から絵の世界でやっていける…と、お墨付きをもらったことがあった。その時に描いた絵は外国の田舎の精緻な風景画であり、観た人からはとても確かな描写で美しい絵だと高評を得たが、一日中キャンバスに向かって描いていた私は、描いている時の自分の精神状態が決して良いものではないと思い知った。だから、筆を置いてビジネスの世界に入ったわけだ。

ビジネスの世界で頭打ちした私は、あの時絵を描き続けていたほうが良かったのではないかと、ふと思う事があるが…、やはり精神状態が不安定になった、あの辛い状態は続けていられなかった…と、すぐに思い返す。

美しい絵を描く人が美しい心を持っているとは限らない。おおらかな絵を描く人がおおらか心を持っているとは限らない。地獄図を描く人が恐ろしい心の持ち主だとは限らない。

実は、私は他人の絵を観て、作家の精神状態が思い計れる。
作家とは距離を置いてお付き合いする人種だと、自分自身の経験もあって…思う。