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SOLILOQUY

ひとりごと

 
January 03, 2012 13:14:53

蕎麦

カテゴリー: 日記
毎年1月3日に蕎麦屋で“たぬき”をいっしょに食べる友人がいる。彼とさきほど、やっと連絡がとれ、今年も2時に遅めのランチをいっしょにとることになった。

彼の奥さんは20年ほど前から強迫性潔癖症になり、一人で外出することができず、したがって買い物ができず、料理することもできない。食べるものは彼が作る弁当だけだ。奥さんは彼と娘以外の他人との接触ができない。一人娘は肝臓障害のため人工透析が必要で定職についていないから一人で施設に入っている。そのため彼は毎日午前中に家の用事を済ませ、昼を過ぎてから仕事をするため職場に出てきて、夕方には奥さんを散歩に連れ出すために家に戻り、その後、また仕事場に出て夜まで働くという日課を繰り返す。極めて質素な生活だ。

彼は、ここ20年近く休みをとったことがなく、家族と旅に出ることもなく、家族と外食することもない。それでも愚痴を言うこともなく生活しているが、一昨年に自分自身も心筋梗塞になり一時的に心停止になった。
生きかえって、煙草を止め、食べ物の制限をしながら普段の生活を取り戻したが、彼が死んだらみんなどうなるんだろう。

そんな彼と2時に正月恒例の“蕎麦”を食べに行く。
事情を知った私との食事が、彼にとって束の間の息抜きになってくれたらいいと思う。

人それぞれに、生きていくうえで重荷をかかえている。
彼が不幸なのではない。私が不幸なわけではない。あなたが不幸なわけでもない。

それぞれが自分を不幸だと思わない限り…。