昨晩気晴らしに映画を観に行った。タイトルは“リミットレス”。 人間の頭は普段その能力の20%しか使っていない。能力を100%引き出す薬物を、ふとしたことから手に入れた男の物語である。恋人にも捨てられる冴えない小説家の主人公は、その薬物を飲み始めた時から、4日でベストセラー小説を書いたり、短時間で株の動かし方を覚え大金持ちになったり、あっと言う間に外国語がしゃべれるようになったり…人生が一変する。 家賃を払う金もなかったダメ男が、一瞬にして超エリートに変貌するというストーリーである。 よく練られた映画だ。 アメリカにギター修行に行った高校の友人が、「覚せい剤を使用し、車で街中をフルスピードで走行したら風景がスローモーションで流れていた。」と言っていたが、映画のなかには、同じような状況を彷彿とさせるシーンもあった。 そもそも私たち人間は、自分の能力のほんの少ししか使わずに生きている…ということは普段から思い当たるところが多々ある。 薬物を使用した後の映画の主人公のような人のことを天才・神童と呼び、一般的な能力は全般に大きく劣り、ある一部の能力だけが突出している人のことをサバーンと呼ぶと私は理解している。 人が自分の持つ能力を100%使って生きると、きっとオーバーヒートして一瞬で燃え尽きてしまうのだろう。例えばステーィブン・ジョブスのように平均寿命より短く生涯を終える。長生きしている天才は逆に信じられないくらい劣っている部分があって、それでバランスとっているのかも知れない。 私はと言うと、優れている部分より劣っている部分のほうが多いから、大病したけど、少しは長生きするだろうか…。 “リミットレス”はストーリー・キャスト・映像美・音楽すべてAクラスです。私の推奨映画です。 ただ、いつものように私の観る映画はお客が少なく、昨日も私を入れて5人しかいなかった。このあたりのところも評価に入れて、自己責任においてご覧ください。 |