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SOLILOQUY

ひとりごと

 
July 26, 2013 13:33:11

交渉

カテゴリー: 日記
私の町が開港してまもなくのこと…、明治維新政府の名を受け摂津警護の任に向かうため、居留地北方を行進していた500名の備前藩士隊列の前を二人のフランス人水兵が横切った。その行動に怒った数人の藩士が槍で水兵を突くと言う事件があった。逃げ帰った水兵の報告を受けた指揮官は港に停泊中の欧米軍艦に待機していた水兵を上陸させ、備前藩士の追撃命令を下したと言う。幸い互いの鉄砲や大砲の砲撃はあったものの死傷者はなかったが、この事件を機に欧米の列強は居留地と港に停泊中の日本艦船を占拠し続けた。

維新政府から、この事件の解決を委ねられた東久世通禧及び伊藤博文らは、交渉の開始にあたって欧米列強の外交官や軍人を前に国際法に乗っ取って事件の決着をつけることを提案し、日本に対して、いいなりに決着を付けようとした欧米人達に日本の国際性、外交力を知らしめたとされる。もし、この国際感覚をもった冷静な交渉力がなければ、ひょっとすると大きな戦争に発展したかもしれない。日本も他のアジアの国々と同じように植民地化していたかも知れないと言う歴史家もいる。

当時の日本人は若くして語学が堪能で法律や化学、経済学等を学び、欧米人と対等に交渉ができたのだろう。だからこそアジアのなかで唯一欧米と対等に交渉できるアジア人の国になったのだ。

海外との交渉において、相手の言いなりにされるから交渉の場に参加するべきではないと怯える現代の政治家は、あまりにお粗末だ。そんな人は政治家になるべきではないと私は断言する。