私は、初めての人と話をする時、理解できないことがあると…途中で“私は頭が良くないので…”と、言う。それは英語しかしゃべれない人と話をする際に“英語は、あまり得意でないので…”と前置きするケースに似ている。英語がしゃべれると思われ、まくし立てられると何を言っているか分からなくなるが、不得手だと認識されればゆっくりしゃべってくれる…それに似ている。 初めての人と話をするとき、相手がどの程度の知識と理解力を持っているか互いに計りながらしゃべる。それを自分のペースに合せてもらう手だてが“私は頭が良くないので…”と言う言葉である。たいていの場合、この言葉を聞くとしゃべっている人はほっとしたような顔になる。 相手と真っ向から話し合いたいという気持ちは私にもあるが、本当に知識と理解力が劣るので、私はこれからの人生でも多用するだろう。 “私は頭が良くないので…”は、話のペースを私に合わせてもらうための、とっておきの言葉だ。 |