作日は、京都にある日本料理のお店“草喰なかひがし”を訪ねた。ミシュランで一つ星をとっている。昼なら手頃な価格だから気楽に暖簾をくぐることができる思い、以前から行きたかった店の一つであったが、なにせ予約がとれないとのこと…。3ヶ月前の月初の1日から予約を受け付けるらしいのだが、いつも話中でつながらないと聞いた。(自分では試したことがない。)
この度は知人が今年の1月に食べに行った時に、食べ終わったその場で予約をとってくれたもので、念願叶うことになった。
もともと私は京都を食べ歩いているわけではないので、他の店との比較はできないが、店の構え、内装も際立って豪華ではなく、屋号の前に“草喰”と入れているだけあり、店主が野山で摘んだ草があらゆる皿にうまくあしらわれており、わびさびの料理とでも言えるように思った。
おかみの許しを得て、生まれてはじめて、出された皿椀の順番に料理写真を撮らせていただいたのだが、迂闊にも最後のデザートの皿を撮り忘れた。悔しい限りだ。
ここで、いちいち撮った分の写真をお見せするつもりはないが、途中に出された皿に、わさびをオリーブオイルで煮たてた透明な液体のなかに、潰した甘草をあしらった小さな桜の花びらの形をした小皿が出てきたのだが、それを一口で飲み干してしまったら、直後に出されたあまごの塩焼き(因みにあまごは各部位によって焼き方が変えられていた)のつけ汁だったと説明を受け、慌ててオイルを入れ直してもらった。その時の笑い話のような写真を載せておこう。
それと、もう一枚は、店主お勧めの赤ワインの写真。日本人の作り手によるものだそうだ。
店主は、こう勧めてきた。ワインは不味すぎてもだめ、美味すぎてもだめ、料理を越えるワインはだめ…と、酒は料理を引き立たせるものでなくちゃー…と、説明した。
店主の人柄と話が、この店の料理を引き立たせていると納得した。
それと、やっぱり、撮り損ねた悔いの残るデザートの残骸も載せておこう。 |