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SOLILOQUY

ひとりごと

 
January 29, 2014 14:30:53

自慢

カテゴリー: 日記
昨晩フレンチ店の主人と食事をした。彼は20代前半にフランスで修業し、日本に戻って町場のレストランの料理長を任され、20年ほど前に独立を果たし今年50才になる。古典的なフレンチのスタイルをしっかり継承しているが日本やフランスで手に入る最高の食材をうまく使った一皿を提供してくれる。ワイン好きで自ら薦めるワインと料理のマッチングは私の舌をうならせる。

“今度、料理本として関西で一番有名な雑誌にトップ記事で載ることになりました。この間編集長が名前を隠してやってきて、食べ終わってから取材させてほしいと言われたんです。もし気に入らなかったら黙って帰るところだったんでしょうね。”と、シェフは自慢そうに話した。シェフは編集長のことを知っていて、店を調べに来る人はなんとなく分かるから、そんなことだろうと分かっていたというのだけれど、話を聞いて私も嬉しい限りだ。

昨今、日本ミシュランとか言うランキング雑誌が話題になっているようだ。
シェフの店がどうしてランク外なのか私的には不思議でならなかった。以前はシェフの店もいくつもの雑誌で紹介されたことがあったけれど、そういう類の雑誌の記者は新しい店とか若いシェフの店を取り沙汰するから、最近彼のところは、とんと取材がなく、また世の中、ちゃんとしたフレンチを食べに行く景気でもなく、お客の入りも今一つというところだった。

アベノノミクスの影響か、ここのところ心持景気回復の兆しが見え、この度は編集長クラスが50才になったシェフのちゃんとした店を取材をしてみようと思ったに違いない。

まぁ理由はともあれ、知人としては喜ばしい。彼の店が以前のように忙しくなるように、そして日本経済がますます明るくなるように、美味しいものを食べながら期待したいものだ。