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SOLILOQUY

ひとりごと

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August 31, 2011 15:33:31

名声

カテゴリー: 日記
我が町には1880年代にフランス人シェフが開業し、何代か経営者が変わりながら、今でもその名前を引き継ぐホテルがある。

昨日、そのホテルの若いディレクターに私の友人の歴史研究家がホテルの歴史をレクチャーする場がもたれた。10月にホテル従業員を集め、講演する機会が予定されているのだが、今回は本番を前にしての予行演習である。

ホテル従業員の士気高揚を狙った企画であるが…、友人のレクチャーは、知られざるエピソードもいくつか織り込まれ、いつもどおり一瞬たりとも退屈することのない申し分ない発表であった。参加者から拍手喝采…、10月には特に今回の内容に手を加えず講演することが決まった。

会が終わって、駅へと向かう研究家との道すがら…私は、彼に講演内容の素晴らしさを称えた。同時に「震災でホテルが閉まり、一昨年、全く関連のない経営者が昔名声を得ていたホテルの名前だけを利用して開業したわけですが、実際のところ、15年のブランクは、かなり大きく…すでに若い人達には、名声あるというホテルの名前も知らない人が多い筈…名声だけにとらわれずに、今のスタッフが自分たちで伝説を築いてほしいですね…。」研究家は頷いた。私は続けた。「今の会社の若いスタッフならそれが出来るかもしれない。そのきっかけを作るのが、あなたですね…」

研究家は、満足しているように見えた。
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