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SOLILOQUY

ひとりごと

 
August 04, 2011 15:57:09

帰還

カテゴリー: 日記
神戸の歴史研究家が7月末にオーストラリアから帰って来た。すでにその後私たちは2回出会っている。その際、私は彼の次のミッションにも協力するよう依頼された。居留地時代に開業した由緒ある名前を受け継ぐホテルが我が町に昨年近代的なホテルとして新しくオープン(勿論経営母体は何代か変わっている)した。そしてその現経営陣から、ホテルマンとしての士気高揚、社員教育の一環として、明治時代から現在までのホテルの歴史的変遷をまとめ、講演してほしいとの依頼を受け歴史家は奔走している。実は彼がこのたびオーストラリアに出向いた理由の一つには、国立図書館に保存されているウィリアムズコレクションのなかに1890年頃に当時のホテルのメインダイニングで実際にメニューとして出された品書きが保管されており、そのメニューを自分の目で確認し、コピーして持ち帰ることがあった。そんなことなら、わざわざ出向かなくても面識のある研究員に頼んで送ってもらえばいいのにと思うかも知れないが、歴史研究家にとっては自分の足と目で確かめることが大切なのである。渡航費用が講演料より沢山かかろうとも、彼は気にせず飛行機に乗り込むのだ。そんな損得だけではない彼の生き方に共感して私は、次のミッションも快く手伝うつもり・・・。さていつか100年以上前のホテルのメニューが現在同じ名前を受け継ぐホテルのメインダイニングに登場する日はやってくるのだろうか・・・。

歴史研究家は、存在さえ知らなかった私の欲する情報を持ち帰った。そのなかには1800年代後半に撮影されたGriffiths氏の子供の頃の写真、20才代の写真、姉の写真、墓地改修の際の公文書等多数あった。現在全く日本で忘れ去られた英国人の生きた証が、私のなかでまた一つ明らかになっていく。
そろそろ資料も増えてきた。物語の作成に没頭しなければ・・・と改めて思う。