知人のパン屋のAが突然店を閉めて2ケ月が経った。4日ほど前にAから、元…私の部下のYへ電話をかけたら不通になっているが事情はしらないかと問い合わせて来た。一旦電話を切り私もYに電話してみたが繋がらない。そのことでAに電話をかけ“Yは、一度に多くのことを抱え込み過ぎて、自らつぶれてしまうタイプなのです。今までその繰り返しでした。しばらく様子をみてください。”と、言って電話を切った。 熱しやすいYがAの窮地を救おうとして手を差し伸べたが、その重さに精神的ダメージを受けた…それだけではないかもしれないが、Yが電話に出ない理由の数パーセントはAの窮地に関係あると察した。 しばらくして、もしやと思ってYのfacebookに問合せてみた。するとfacebook上に返信があり“事情があって、電話番号を変えました。後ほど新しい番号を連絡します。”と書かれていた。 翌日今度はYから電話があり、先ず電話番号を変えた理由を聞かされた。話の最後に“新しい電話番号は私からはAに教えないから、落ち着いたらあなたから電話してあげてくれ…。”と、伝えた。 彼は、黙って電話を切った。 一昨日、久しぶりに出会った知人が、会うなり… “朝、突然知らない男から電話がありAの居場所を知らないか?あんたも仲間か…隠し立てしたら同罪やで…と、凄味のある声で脅されたんやけど、Aさんどこにいるか知っている?えらい迷惑や…。”と、ぼやかれた。 私はAから電話があったことを伏せた。 思っていたよりAが大きな問題をかかえていると悟った。Yはかなり詳しい内情を知っているに違いない。 私は、Aから電話があっても、今までと同じ態度で接しようと思う。 人それぞれに事情がある。追われるものにも…追うものにも…。 私の力の及ばない話には、深入りせずにいようと思った。 |