作成していた絵本(絵解き本)の原寸モデル(装丁・文書の案)ができたので、一昨日研究者で著者となる先生にお見せした。かなりの部分先生の文章を私の感性で書き直したものだ。嫌な顔はされなかったが、内容についていくつもの指摘を受けた。 やはり先生は、予想どおり事実ではない想像の入った部分に敏感に反応した。事実だけを先に述べ、物語は最後にもってくる…と言う構成を説明しているのに…。 研究者と小説家の違いを今まで以上に感じた。研究者は小説家にはなれず、小説家は研究者にはなれないのだ。だから研究者の研究をもとに私が物語にしようと申し出たのだが…、先生は頭の良い人だから、きっと頭では理解していると思う。しかし、いざ私の案を目の前で見せられると、プライドと研究者魂が頭をもたげるに違いない。 先生は“もし、私が訂正する文章が気に入らなければ、私の名前を外して出版してもいいよ。”と、言ってくれた。 私は“私の構成を先生が納得できなければ出版は諦めても良いと思っています。”と、答えた。 お互い、これからぶつかり合いが始まるのだと予感した。 互いの主張を述べあい、相手の思いを察し、お互いが納得する着地点を見つけていく…。 お互い馬鹿ではないから、いっしょに進めると信じたい。 ただ、思っていたよりも出版までに時間がかかりそうだ。 |