20歳代の前半、ヨーロッパとアメリカを旅した。1ドル¥360.の固定相場制の時代だった。初めての一人旅がヨーロッパだった。英語もろくにしゃべれない私は英語の通じない西欧があることを思い知った。お金を持っていても、コミュニケーションがとれないと、食べたいものが口に入らないことを知った。二度目の一人旅はアメリカだった。一人旅に自信を持った外国での最初の食事にロサンゼルスのダウンタウンのマクドナルドに入った。「ヒア・オァ・トゥーゴー」と笑顔で聞かれた。なんのことか分からず、注文できずに笑顔で店の外に出た。お腹がグゥーグゥー鳴った。悔しかった・・・。勇気がないとお腹が満たされないことを知った。 旅の途中で言葉がうまくしゃべれないのに外国人と心が通う瞬間があった。世の中・・・言葉やお金だけで成り立っているのではないと思った。人と通じ合うための適当な勇気や純粋さも大切だと思った。 今の年齢になっても、やっぱり世の中のこと・・・そう思う。 あの経験を若いうちにできて本当に良かったと・・・今日、思う。 |