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SOLILOQUY

ひとりごと

 
May 18, 2010 21:28:28

雌狐

カテゴリー: 日記
もう20年程前になるだろうか、小さな企画会社を始めた頃、私は皆より早く朝の7時半には出社する日々であった。ある日パートのスタッフでご主人の転勤で東京から越してきた女性が、他の社員が来る前に私に話があると言うことで、いつもより早くやってきた。話を聞いてみると、会社を辞めたいと言う。理由を問うと「昨日社長が、来んでええ!とおっしゃったから・・・」と言う。はて、私には、覚えがない。
眉間に皺を寄せて悩んだことを今でもはっきり覚えている。思い出したことに前日スタッフの着る新しい制服の話をしていた時に、黒がいいか紺がいいか相談していて、遅れて入ってきた彼女に「○○さん、紺でええ?」と同意を求めた記憶がある。
でもまさか・・・誤解を解こうと話しを続けようと思ったが、彼女は「お世話になりました。」と言い残して部屋を出て行き、二度と私の前に表れることはなかった。いったい、あれはなんだったんだろう。

嘘のような本当の話・・・世の中には、思いもよらない行き違いがあるのだろう。
狐に摘まれたようなあの日の出来事は、あれ以上の思い違いはないと思う。  特別なんだろうと思う。