今月は半年に一度の定期健診月で、この度は造影剤を使ってのCT検査の予定である。4年前に手術、退院後ずっと継続してきた検査である。お陰で昨年あたりから、この20年間で最も肉体的にも精神的にも健康的な毎日を過ごしている。それでも昨年のちょうど今頃、旅先で4年前に倒れた時と同じ背中のある部分に痛みを覚え死をイメージした。あの時の激痛にもう一度襲われれば助かるまいと覚悟していた痛みであったが、畳の上で仰向きで、天井から吊り下げられた電灯を見つめて10分程して嘘のように回復した。その後、旅から戻ってすぐに徹底的に検査したが、全く何も悪いところが見つからなかった。あの痛みは、いったいなんだったんだろう・・・今でも、あの痛みの感覚が私の体に染み付いている。あの痛みを最初に知った時から、私はすべてに無理をしなくなった。いくら頑張っても、一瞬にして築いたものが壊れることがあると言うことを知った。手を抜くと言うことではない。運命には逆らえないと言うことでもない。自分の努力とか思い入れを越えた選択肢が私の前にも、あなたの前にもあるということ・・・そんなことを考えながら今日も生きている。 いつ死ぬか分からないと言っている奴ほど長生きすると言うけれど・・・西欧医学でコントロールされた私は、どうなるだろう。まぁどっちでもいいけれど・・・考えたって変わらず生きていくしかないわけだし・・・ 定期検査が近づくと、いつもこんなことを考える。しかし、あの痛みはいったいなんだったんだろう・・・今日はあの痛みを思い出す。 今、生きていることに感謝したい。 あの痛みは、なんだったんだろう・・・ あの痛みは、なんだったんだろう・・・ |