一昨日の島根でのイベントのメインゲストは、札幌在住の64才の女性Jazzボーカリスト“黒岩静枝”さんとピアノ・ベース・ドラムスのトリオのコンサートだった。 黒岩さんは、今年の2月1日にも我町のホテルの宴会場での音響でお会いしたが、その時初めて彼女のライブに接して一級のエンターテイナーであることが分かった。 彼女はJazzの日本発祥の地、我町のボーカルクィーンコンテストの審査員を第一回目から務めているらしく、全国的にその名前が知られている。そんな彼女が、ライブ演奏を初めて聞く人が全体の7割という携帯電話も繋がりにくい・・・聴衆が100名にも満たない山村によくもやって来たものだ。みんな主宰者の人間性に惹かれるのだろうか・・・。 彼女の第一声は “みなさん怖くないですか?生の音って・・・” だった。 まさに第一声で会場を包み込んだ。 古民家の薄暗い舞台の中央で、彼女には一人一人のお客の顔がしっかり見えているように思えた。 歌唱力が素晴らしいのは言うまでもないが、歌の間にしゃべる朴訥とした話が心に染みた。ベトナム戦争当時にベトナムの米軍キャンプでも歌ったという彼女の歌には、聞く人の心の奥に届く響きがあった。 予断だが、前回2月1日のライブでの音響で、音響の友人は、はっきり言って大失敗した。友人はそれを認めようとしないが、私はそう確信する。じつは、この度黒岩さんの出番だけ大坂から来た他の音響屋さんがついた。 非を認めない私の友人の頑固さには呆れるが、おかげで仕事を離れてじっくりライブを聞くことができた。 日本を代表する舞踏家の踊り・・・日本の一級のジャズボーカル・・・そしてうまい健康食・・・ この日は時給500円どころか、ボランティアだと後から友人に言われたが、まぁーいいかなっーと思える豊かな一日であった。 |