12日(月)東京の恵比寿で開かれるフランスのアロマオイルの会社のレセプションの招待状が届いた。 私は、すでに表舞台に立たないことを心に決めているのだが、それでも今回のお誘いは仕事の関係上応じなければならないと出席の覚悟を一度は決めていた。先月の末に主催者から招待状を送ると言われていたものの、届いたのが当日の二日前の今日だから、てっきり先方の都合で私は参加者リストから外れたのかと思い、昨日違う予定を入れてしまっていた。 私の友人の音響の先生が、島根県で行われるコンサートの音響をボランティアで引き受けたのだが、この先生…昨年心筋梗塞を引き起こし心停止の後、九死に一生を得て生き延びたものだから、ひとりで往復10時間あまりの車の運転を黙ってほっておくわけにもいかず、付き合うことにした。 朝5時に出で帰着予定が夜中の0時という強行軍…次の日12日には東京に行けないこともないのだが、私も5年前に死にかけたことのある傷のある身…最近は無理しないように心掛けている。先生も私も欠陥人間だ。 お花の手配だけは済ませ、レセプションの主催者には丁重なるお詫びの電話をしておいた。 心残りが一つある。レセプションには、ひょっとすると“宮沢りえ”も参加する可能性があると聞いた。 私は、りえよりも傷ついたおじさんに付き合うことにした。 |