今日の三面ニュースのなかででSF映画の金字塔と言える“ブレードランナー”を前作と同じ監督…リドリー・スコットがリメイクすると言うニュースが目に付いた。 原作はフィリップ・K・ディックのSF小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」という難解な小説であるが、原作を実に分かりやすく映画化しており、機械が人間の心を持てるか…という大きなテーマを扱った四半世紀経過してもSF作品として色褪せない秀作だ。 映画のリメイクは、数多くあるが同じ監督が再度チャレンジするという話はあまり聞かない。同じ監督がリメイクする理由はいくつかあると思う。原作の理解の仕方や映画作りにおける見せ場のポイントが変化した…特殊映像の技術が進歩し、前作では描ききれなかった映像が撮れるようになった…今、使ってみたい登場人物に相応しい俳優がいる…他にも理由はあるだろうが、それら全てが揃わないと同じ監督でのリメイクはあり得ない。ヒットメーカ―…リドリー・スコットの真価が問われる。 先日、映画館で“モールス”(アメリカ版原題は“Let Me In”)という映画を観た。この映画の原作者はスウェーデン人で、2008年にスウェーデンで映画化されている。2年後にハリウッドで“クローバーフィールド”の監督によってリメイクされたわけだが、この短期間でのリメイクはいかに原作が映画監督のイマジネーションを刺激するものであるかを伺わせる。 観た感想は“おもしろい”だ…。観終わってすぐに、いつも松本人志の映画をいっしょに観に行く友人に推奨のメールを送った。すると「あの、マニアックな映画ですね…」と返ってきた。そう言えば、上映中の観客は10人ほどしかいなかった。私の気に入る映画は一般の人には受け入れられないのだろうか… 取り敢えず、お奨めしておく…“モールス” でも、もうすぐ上映打ち切りになりそうだ… |