昨日の午後、“Shanghai”を観た。午前中に早めにチケットをとった時、込み合いますので15分前には入口付近に集合してください…と言われ、渡辺謙も積極的にテレビにゲスト出演して宣伝しているから、満席に違いないと思い館内に入ってみたら、半分位の空きがあり、少し肩すかしをくらった。平日の昼間ということもあるが、ビジネスマンは誰一人おらず、若者は全く見かけず…9割近くの人は80才に近い…。ひょっとすると私が一番若いのではないかと思うほど観客の年齢層が高い。考えてみれば、太平洋戦争と青春時代が重なった人達には切実なる思いのある題材なのであろうか…。十代の人に“ニイタカヤマノボレ”なんて言ったってなんのことか分からないだろうしなぁー…、日本も米国も太平洋戦争を題材にした映画を今でも作っているけど、日本の映画はヒューマン的過ぎる。その点Shanghaiは、歴史感(Shanghaiでは歴史の拡大解釈はあるようだが)がベースにしっかり挿入されていて、隠されていた史実を紐解く姿勢がサスペンス感を際立たせていたように思う。さすがハリウッド…。 物語が終わり、エンドロールが終わって、館内が明るくなるまで誰も席を立たなかった。年配の方は映画の余韻を楽しむ余裕があるのだろうか…それとも暇なのだろうか… 今日は、日本が高齢化社会に向かっているさまを、痛く感じた。 そして、そのなかに私自身も、もうすぐ足を突っ込むんだという予感を、まざまざと感じた。 |