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SOLILOQUY

ひとりごと

 
February 02, 2013 11:30:42

牽制

カテゴリー: 日記
今朝も会社にやってきた。まだ昼間だけ常駐する管理員も出勤しておらず、まず管理室に入って昨日の日報をチェックしていると、見慣れない男がビルの外へ出ていくところが目に留まった。トイレでも借りに来たのだろうと気に留めなかったのだが、同じビルの4階で朝早くから仕事していたある会社の女性社員がわざわざやってきて、“あの人…大部前からビルの内をうろちょろしているんです。”と、訴えるように私に話かけてきた。直後にその男がまたビルのなかに入ろうとして、こちらに向かってきた。私は“なにかごようですか?どちらに行かれます?”と尋ねた。“いやーっ、ちょっと見ているだけなんです。”と答えたので、“現在、このビルの上階は機械警備中なので立ち入らないでください。”と、牽制した。すると男は、“あーっ”とだけ言って出ていった。
私は男の後を追って、どこへ行くか見届けた。すると…ビルの前のベンチに座りガイドブックのようなものにメモ書きしていた。気にはなったが、外に出たことだし、これ以上問い詰めるのもどうかと思い、管理室に戻ろうとしたら、さきほどの女性社員が、“あの人、まだ誰も来ていないビルの4階のエステサロンの扉をガチャガチャとゆすって開けようとしてたんです。なんだか気持ち悪くて…。”と、言うもので、私は踵を返してベンチに向かった。“あなたは、誰もいない店舗の扉を開けようとしたらしいですね。このあたりはよく盗難事件が発生する地域なので、あなたのような行動は、あなた自身のためにならない。”と、警告した。男は、頷くばかりだった。

私の経験上、泥棒は事前に現場の下見をする。逃走経路も頭に入れる。以前、下見に来た不審者に声をかけ、逃げた相手を追いかけたことがある。
あの男は、悪人ではないような気がする。どちらかと言うとちょっとおかしい人の部類だ。
もし悪人だっとしても、私が顔を覚えていることが分かっただろうから、このビルは被害を免れるだろう。
相手を追い詰めて逆手に出られないように、言葉を選んで警告する知恵と勇気が大切に思う。