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SOLILOQUY

ひとりごと

 
January 25, 2013 11:27:57

休業

カテゴリー: 日記
私の知人のパン屋の主人の店が、このところずっと休んでいる。
彼と私は、妙に話が合って…、一ヶ月に一度はお互い訪ねあって小一時間ほど話をすることが慣例になっている。仕事上でも接点はないことは無いのだが、互いに金銭の絡む関係になることを避けて敢えて同じ仕事の土俵には乗らなかった。
ところが、昨年の秋ごろから疎遠になり、先日久しぶりに彼のカフェでコーヒーでも飲もうと思い訪ねてみたら、店内の備品はそのままだが、人の気配がなく閉まっていて、普通なら休みの報せの出ているはずの入口の扉にもなんの告知もなく、彼らしくなく、変だなと思ったことを覚えている。気になって、それから数日経って店の前を通ったがやはり人気がなく、裏の工場にも人の気配がない。
それでも毎年ちょうど今頃、ヨーロッパに遊びに行っていたから、きっと今年も彼女といっしょにバカンスに出かけているのだと思い込もうとした。
ところが、昨日企画屋の社長が、“パン屋の主人が夜逃げしたって聞いたんですが、知っていますか…?”と、話しかけてきた。私に答えられる由もなく、黙っていたが、言われてみれば、店の気配からしてその可能性のないこともなく息を飲んだ。どんな事情があるにせよ彼のようにスマートに生きてきた人間が、最後まで立ち向かわず逃げたと思うと辛いものがこみ上げる。
彼に対して最悪の結果を予想している自分が嫌で昨日は電話できずにいたが、さきほど思い切って電話してみた。しかし呼び出し音が延々と続くだけで応答がない。

他人に迷惑をかけることも、迷惑をかけることもあるのだろう。人生いろいろあると思うが、そのために利害関係のある付き合いはしなかったのだから…。いつか彼から電話がかかってくることを待ちたいと思う。1時間後か1年後か分からないが…。