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SOLILOQUY

ひとりごと

 
February 19, 2014 12:18:04

訃報

カテゴリー: 日記
今年…年賀状の便りのなかった男の奥さんから葉書が届いた。その男は私が社会人としての第一歩を踏み出した会社に入社した直後の2週間ほどいっしょに研修を受けた関係で、彼はその会社一筋に歩み、私は3年で辞めたから最初の研修以外の互いの記憶は無いと言っていい。それでも彼と私は年賀状だけのやりとりは続いていた。

ある時は、デッユセルドルフから、ある年はニューヨークから、またインドの都市から…毎年、家族の成長の記録を長文にしたためた年賀状が送られてきた。

葉書には、彼が1月12日に逝ったと書かれていた。昨年1月に胃癌の手術を受け、経過もよく退院後再び海外への単身赴任に就いたが11月に再発し、以後退院することがなかったと言う。葉書には、家族の写真とともに髪はなく痩せ衰え、それでも笑顔をみせる彼の写真が添えられていた。30数年ぶりに見る彼の姿である。発送日には2月16日 35回目の結婚記念日と記されていた。

悲しい知らせだ。近くの知人や親兄弟の死とは違う腹の底を付く痛みを感じる。
会わなくても、話をしなくても友という存在があるとしたら、彼が友であったと、今思う。

これから、奥様に手紙を書く。
なにを綴ればよいか、まだ分からない。
奥様の心が安らげる手紙を書いて送りたいと思う。

友の冥福を祈る。